温泉文化ユネスコ登録へ機運醸成
全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)は6月19日、札幌市の札幌パークホテルで第102回全国大会を開いた。全国の組合員旅館・ホテル経営者、従業員、関係者ら約千人が参集。「観光立国の推進に向けて行動する」「宿を核とした地方創生を実現」などの大会宣言と、15項目からなる決議を全会一致で採択した。宿泊観光業界が目指す「温泉文化」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた今後の取り組みも説明。現在進めている機運醸成、100万筆を目標とした署名活動について、参加者の協力を求めた。
井上善博会長(福岡県・ほどあいの宿六峰舘)は、昨年の総会で会長に就任した後の1年間を回顧。元日に発生した能登半島地震に関して、被災者を見舞う言葉を述べるとともに、陳情活動を通して被災地へのさまざまな支援策が講じられたことに関係する議員や省庁関係者らに謝意を述べた。
井上会長はまた、「われわれは旅館・ホテルを核とした地方創生、地域の活性化を実現するという重要な使命と責任を持っている」と指摘。
「そのためには、われわれ業界が直面している生産性の向上、人手不足問題、頻発する自然災害への対応といった課題を一つ一つ解決する必要がある。宿泊観光産業を持続可能で稼げる産業へと変化させ、業界全体の地位向上につなげていかねばならない」と述べた。
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