帝国データバンクこのほど、全国企業対象の景気動向調査の10月分を公表した。同月の景気DI(0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.7ポイント増の46.8で、4カ月連続で改善した。小規模企業が2カ月連続で過去最高を更新。全国10地域中6地域が過去最高となり、「景気上昇が地方経済にも浸透している」(同社)。業種別では、旅館・ホテルが同4.0ポイント減の46.9だった。
DIは2006月5月(47.0)以来、7年5カ月ぶりの高水準。過去7番目の高さとなった。
企業の規模別では、大企業が50.0、中小企業が45.9、小規模企業が45.8。それぞれ前月から0.4ポイント、0.9ポイント、0.7ポイントの増加で、ともに4カ月連続で改善した。
小規模企業は2カ月連続で過去最高を更新。大企業も2カ月連続の最高で、調査開始以来初の50台となった。中小企業は2006年8月(46.0)以来の高水準となった。
地域別では、全国10地域全てが改善し、北海道、東北、北陸、中国、四国、九州の6地域で過去最高を更新した。
北海道は前月比1.1ポイント増の51.3。4カ月連続で10地域中の第1位となった。公共事業や駆け込み需要が続く「建設」でDIが初めて60を上回った。
東北は同1.1ポイント増の50.1。3カ月連続で過去最高を更新し、初めて50台に達した。震災復興などで仕事量が拡大する「運輸・倉庫」などが大幅に改善した。
中国は同1.8ポイント増の46.5。4カ月連続で改善し、10地域中で最大の改善幅となった。出雲大社の大遷宮関係による観光客の大幅増があった「運輸・倉庫」などでDIが改善した。
業種別では、旅館・ホテルが2カ月ぶりに低下。3カ月連続で50台を維持していたが、同月は低下した。
全51業種の中では、「建設」「建材・家具、窯業・土石製品製造」「建材・家具、窯業・土石製品卸売」「リース・賃貸」「メンテナンス・警備・検査」「専門サービス」の6業種で過去最高を更新。
10業界中では、「サービス」「運輸・倉庫」「製造」など7業界が改善。「不動産」「小売」「その他」の3業界が悪化した。