旅行業社へのキャンセル補填で
会計検査院は12日、2020年度に実施された観光支援策「Go Toトラベル」事業が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて全国的に停止された際、キャンセル相当分の支援として旅行業者に給付された取消料対応費用を調査した結果、支払い要件を満たしていない事案が9969件、2億1739万円に上ると発表した。観光庁に対し、該当する給付金について事業者に返還させた上で国庫に返納するよう求めている。
20年7月22日に始まったGo Toトラベル事業は、11月24日以降、一部の地域で順次停止となり、年末には全国で停止された。観光庁は、観光事業者に対し、キャンセル料を消費者に請求しないよう求める一方で、旅行の取り消しによる損失を補うため、1人泊当たり1万4千円を上限に旅行代金の35%(年末年始は上限2万円、50%)を補填(ほてん)することを決定。旅行業者などから申請があった405万件に対して取消料対応費用1225億2161万円、事務費用95億8549万円の計1321億710万円を支払った。
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