あいさつする二階会長
全国旅行業協会（ＡＮＴＡ、5370会員）は6月29日、第59回定時総会を東京都千代田区の都市センターホテルで開催した。登壇してあいさつをした二階俊博会長（衆議院議員）は「観光産業の中核を担うＡＮＴＡ会員には業界全体を先導してもらう役割を期待している」と述べた。
「観光産業はわが国の成長戦略の柱であり、地方創生の切り札。わが国が元気を取り戻すためには観光産業の隆盛が不可欠だ」と二階会長。「観光産業の中核を担うＡＮＴＡ会員には業界全体を先導してもらう役割を担っていただくことを大いに期待している。全国5400のＡＮＴＡ会員が手を取り合い、協力をし合うことで、いかなる難局も乗り越えることができると確信している」と語った。
来賓として観光庁の和田浩一長官が出席して祝辞。3月31日に閣議決定された観光立国推進基本計画について触れ、「持続可能な観光地域づくり、インバウンドの回復、国内交流の拡大の三つの戦略を進めていくことで、本計画の目標を達成し、持続可能な形での観光立国の復活に向けてしっかりと取り組む。そのためには官民の関係者が一丸となって取り組んでいくことが必要だ」としてＡＮＴＡ会員に協力を求めた。
議事では、令和4年度事業報告・収支決算や令和5年度事業計画・収支予算などについて審議。いずれも原案通り、承認された。
令和5年度事業では、中小旅行業者の経営の維持、安定化に向けて、更新登録要件の弾力的運用、資金調達・過重債務救済措置、国内旅行需要喚起策の実施などについて政府への要望活動を展開。国内旅行振興については、「第18回国内観光活性化フォーラム」を令和6年2月に名古屋市で開催し、地元が誇る観光資源の魅力を全国に発信して国内観光の活性化につなげるとともに、会員活動の活性化、地元自治体などとの連携強化を図る。
旅行の安全・安心確保については、貸し切りバス旅行などの安全、安心の確保、重大事故支援制度付き全旅協旅行災害補償制度の利用促進や新型コロナウイルス対策などの会員への周知に努める。
役員改選も行われ、新しい理事、監事を選任。その後に開かれた理事会で会長、副会長、専務理事の3役についてはすべて続投が決まった。
また、令和5年度会長表彰も行われ、受賞者の代表者に二階会長から表彰状などが手渡された。主な受賞者は次の通り（敬称略）。
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