異業種交流を積極的に進めている社団法人企業研究会(会長、花房正義・日立キャピタル名誉顧問)は観光ビジネスについての異業種交流ネットワークを開設、8日、東京・南青山のホテルフロラシオン青山で開設記念例会を開いた。
名称は「観光ビジネス革新」経営フォーラム。「観光をビジネスとして成功させるための指針と手がかりを得ると共に、協力してビジネスモデルの創出と革新を図る場となる」と事務局。
旅行や運輸会社、ホテル、小売り、農林水産業など幅広い業種の参加を募っており「初年度は20社程度を見込んでいる」という。JR東海相談役の須田寛氏とツーリズム・マーケティング研究所社長の高松正人氏がアドバイザーとして参加している。
同日は帝国ホテルの人材育成部長やANA総合研究所の主任研究員ら約20人が出席。冒頭あいさつした花房会長は「サービス産業研究を今後の重点分野と位置づけ、その第一歩として観光に焦点を当てたフォーラムを立ち上げた」と経緯を述べた。
フォーラムでは「日本の観光の現状と課題、そして未来」をテーマに須田氏が記念講演。須田氏は「国内観光はここ十数年低迷しており、観光は繁栄産業とは決していえない」との認識を示した。消費者のニーズも変化しており、現在は体験型観光と学習観光に目が向いていると述べ、観光関係者の対応を求めた。
フォーラムは「インバウンドビジネス」と「地域活性化」をテーマに掲げ、来年5月まで7回程度開催。第1回例会は26日で、高松氏による特別講演のほか、グループ討議や懇親会を行う。例会では羽田の新国際線ターミナルや城崎温泉の視察・見学会なども計画している。
会費は会員が16万5千円、一般18万5千円。問い合わせはTEL03・5215・3511。
講演する須田氏