令和トラベル プロダクトマネージャー 藤沼隼弥氏に聞く

  • 2022年5月24日

藤沼氏

海旅アプリ「NEWT」の可能性

「簡単さ」武器に初心者獲得 DXでコスト削減、価格に還元

 ――まず、海外旅行予約アプリ「NEWT」とは。

 「令和トラベルは『あたらしい旅行を、デザインする。』をミッションに掲げる。NEWTは、海外旅行をスマートに予約できることを実現するものであり、パッケージツアーを(1)簡単(2)お得(3)選んで―購入できるアプリ。名前は、『NEW TRAVEL』(新しい旅行)から取っている。特に『T』の1文字には、Tech(技術)、Time(時間)、Tickets(チケット)などの意味を込めている。リリースは、創業1周年に当たる4月5日に行った」

 ――取り扱う商品は。

 「現在、販売はパッケージツアー1本に絞っている。手配型旅行では国内外のOTAといった大きなプレイヤーがいる。一方、パッケージツアーは、TTAと呼ばれる店舗を持つ従来型の旅行会社が取り扱っているが、いまだ『簡単さ』が不十分であり、この簡単さが過小評価されている。他社オークションサイトも撮影から出品が簡単であることを特徴に伸びてきた。私は多くのアプリ開発に携わってきたが、今回も簡単にこだわり、他社がまねできないレベルまで作り込んだ。初心者でも気軽に海外旅行ができるはずだ」

 ――商品展開について。

 「アプリのリリースと同時に王道と言われるものを中心に300を超えるハワイ行きパッケージツアーの販売を始めた。商品は、弾丸ツアーからVIP向けまでそろえ、(1)ラグジュアリー(2)カルチャー(3)リラックス(4)ネイチャー(5)シティ(6)プレイ(7)ローカル―の七つのテーマから選べる。今後はさらに多様化を進めていく。5月19日からはグアムツアーのセール販売も始めた」

 ――アプリの特徴は。

 「『か(簡単)・お(お得)・え(選べる)・あ(安心)』であること。令和トラベルをメンバー約30人のうち、約8割がITをバックグラウンドに持つ。システムでより利便性を高めるとともに、中間の固定費を圧縮し、お得な価格なツアーの提供を可能にする。また、メンバーの約1割はトラベルコンシェルジュとして、安心を支援する役割を担う。出国前の手続きや現地での手配、サポートなど旅マエ、旅ナカ、旅アトを、お客さまLINEなどを使用し、コミュニケーションを取りながらサポートしている」

 ――仕入れについての考え方は。

 「ボリューム感、そして信用だ。代表である篠塚孝哉は以前に宿泊予約サイト『Relux』を立ち上げ、売却後に令和トラベルを立ち上げ、市場からの期待感のもと22・5億円の資金調達をしている。メンバーによるこれまでの信用、関係性は大きな武器となっている。中長期的には、さらなるDX化によるコスト、ボリューム増による仕入れ額の圧縮を行っていく」

 ――販売の価格帯は。

 「旅の初心者からVIPまで、幅広い価格帯を用意している。低価格帯については、固定費をかけず、DXで圧縮できた費用を価格に還元している」

 ――アプリリリース後の手応えは。

 「4月20日から『NEWTオープン祭り』としてハワイツアーを7万9800円で売り出したが、販売開始35秒で完売した。想像を超える反響だった。夏休みに向けて、海外旅行再開への波が大きくなっていることを実感しており、速度を上げて拡充していく」

 ――コロナ禍における海外旅行による展開は逆風でなかったか。

 「チャンスだった。他の旅行会社が悩み動けていない中、これまでは常に満室でアプローチできなかったホテルとの交渉が可能になり、仕入れをそろえることができた」

 ――ターゲットは。

 「20、30代で、それほど海外旅行に慣れていない人だ。NEWTを利用することで、誰もが簡単なフローの中でサービスが得られることになる。通常のECでは単に押して購入の流れだが、われわれはそれに加え、初めて海外旅行に行く人にも伝わりやすいデザイン、ライティングを意識し、反映している。抵抗感をなくすことは離脱を防ぎ、購入へとつながる」

 ――今後のエリア戦略はどのように考えるか。

 「まず最初にハワイを選んだことについては、コロナ前の出国者数、コロナ後に行きたい場所として、ボリュームが多かったことが理由の一つ。エリア戦略については、入出国時の隔離条件や、われわれとの関係が築きやすい場所なども加味しながら選択していく」

 ――現在の課題は。

 「まだ、多々あると言ってもいい。修正、改善点は常にメンバーと検証、議論を重ねながら対応している。数字はデジタルで定量的に取りながら、大きく数字が落ちた場合は顧客に直接尋ねるなど定性的評価を得て、改善に反映している」

 ――今年度の目標を。

 「まずは、商品が市場において適合している状態(PMF)を達成すること。また認知、旅をして楽しかったという人を増やしていきたい」

 ――中長期的な目標は。

 「数字で言うと、5年で売上高1千億円を達成し、上場を果たしたい」

 

ふじぬま・じゅんや=2016年にディ・エヌ・エー新卒入社。生鮮ECの企画/マーケ、保険領域の新規事業など、責任者として複数事業の立ち上げを行う。2021年から現職。

【聞き手・長木利通】

 
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