今夏の旅館・ホテル、客数、単価とも上昇


 コンサルタントのリョケンはこのほど、全国の旅館.ホテルに行った短期観測アンケートの9月実施分を公表した。今年の夏休み(7月下旬〜8月末)の実績について、客数が前年から増加した施設が50.0%と、前年調査の29.7%を大きく上回り、宿泊単価も上昇とする施設の割合が伸びている。「猛暑やお盆の(休日の)日並びが影響した」と同社。一方、秋(9〜11月)の見込みは、客数で約8割、宿泊単価で約9割が横ばいまたは上昇と回答している。

 夏休みの自館の客数傾向は、増加傾向が50.0%、横ばい傾向が33.0%、減少傾向が17.0%。前年調査に比べて、増加が20.3ポイント上昇。減少が24.6ポイント低下した。

 自館がある地域全体の客数も、増加傾向が46.0%と、前年調査の16.7%から大きく上昇した。

 リョケンでは、「記録的な猛暑により、海沿いの地域で特に集客が増加したとのコメントが多く見受けられた」としている。

 自館の客数傾向を地区別にみると、甲信越、東海、四国・九州で増加または横ばいが9割を超える高い比率となっている。その他の地区でも増加・横ばいが7割を超え、「地域により多少のばらつきはあるものの、全体的に前年に比べて上向きの結果となった」(リョケン)。

 夏休みの宿泊単価は、前年比で上昇傾向とする施設が基本宿泊単価で39.8%、総宿泊単価で39.3%。前年調査に比べ、それぞれ5.1ポイント、8.6ポイント上昇している。一方、下降とする施設は基本宿泊単価で13.3%、総宿泊単価で16.1%にとどまり、ともに前年調査から低下した。「お盆期間の日並びに恵まれたことによる宿泊単価アップや新たな商品の造成が単価上昇につながったとのコメントが多数あった」(リョケン)。

今秋の客数見込み増加・横ばいで8割
 この秋の見込みは、自館の客数を増加とする施設が34.5%。横ばいの45.1%と合わせると79.6%と、約8割に上った。エリア別では西日本で増加が44.8%と、最も多く回答。東日本、中日本では横ばいが約5割と多数を占めた。

 宿泊単価は、基本宿泊単価で上昇が23.9%、横ばいが68.1%。二つを合わせると92.0%と、9割超に上る。総宿泊単価でも、22.3%が上昇、66.1%が横ばいと回答し、下降は11.6%にとどまっている。

 
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