井原鉄道は3日、特別企画車両「スタートレイン」を造成すると発表した。
新型コロナの影響で大型観光地への旅行が控えられる中、三密を避けられながら楽しめる自然溢れる観光地が人気となっており、岡山県域においても井原市美星地区がダークスカイ協会の星空認定を受けるなど、天文王国おかやまの美しい星空が注目されています。
こうした中、井原鉄道では岡山県域の美しい星空の魅力を伝えるため、特別企画車両「スタートレイン」を造成することとしましたのでお知らせします。この車両の導入により、観光客の皆様に鉄道と星空をテーマとした新しい旅をお楽しみいただけると考えております。
また、「スタートレイン」導入に併せて地域の観光バス事業者である株式会社二葉観光運輸と連携し、観光バス車両「スペースライナー」を造成いたします。この車両により鉄道駅と美星天文台や国立天文台などの天文施設とのアクセスを確保することで、天文王国おかやまを一体的に満喫いただけることとなります。
これらの車両の導入により、天文王国おかやまの魅力に惹かれて広域からの天文ファンを中心とした観光誘客につながることを期待しています。
1 概 要
(1)スタートレイン
1.車両所有者 井原鉄道株式会社(岡山県井原市)
2.事業内容
鉄道車両1両の車内ロングシート化改造工事に併せ、天文王国おかやまの魅力を内外へ発信する観光列車を造成します。車両外装へ天文王国おかやまを象徴する岡山県域の星空に12星座と地域の観光素材を溶け込ませたフルラッピングを行います。また車両内装も12星座と観光素材を溶け込ませたラッピングを施し、車内も幻想的な雰囲気を感じられる空間とします。
(2)スペースライナー
1.車両所有者 株式会社二葉観光運輸(岡山県小田郡矢掛町)
2.事業内容
バスファンに人気の高いドイツ車体メーカーネオプラン製「スペースライナー」車両1両に、天文王国おかやまを強力にアピールする観光バスを造成します。車両外装へ、天文王国おかやまを象徴する岡山県域の星空を大胆にあしらったデザインでフルラッピングを行います。
2 車両デザイン
(1)デザイン監修
現代美術家 太田三郎氏
<プロフィール>
既成の郵便切手やオリジナルの切手を用いた作品で知られる。東京国立近代美術館や大原美術館など国内外の美術館が作品を所蔵。2013年「創造する伝統賞」、2016年「山陽新聞賞/文化功労」「福武文化賞」、2018年「地域文化功労者文部科学大臣表彰」、2021年「岡山県文化賞」。2020年には井原鉄道アート列車をプロデュース。岡山県津山市在住。
(2)アートディレクター
田代卓氏
<プロフィール>
1959年東京生まれ。’81年桑沢デザイン研究所グラフィック研究科卒業。グラフィックデザイナー、イラストレーターとして幅広く活動。企業やイベントのマスコットキャラクター、幼児向け絵本を数多く手がける。桑沢デザイン研究所非常勤講師、九州産業大学芸術学部教授歴任。
(3)イラストレーター
Yuzuko氏
<プロフィール>
イラストレーター。1981年生まれ。明治学院大学社会福祉学科卒業。書籍や広告、web媒体での仕事のほか『暮らし便利ノートの作りかた』、『赤青えんぴつイラストBOOK』(KADOKAWA)、『きもちがつたわる てがみ教室』(六耀社)など著書多数。手紙やイラストに関するワークショップも行っている。
3 導入スケジュール
2022年2月上旬 鉄道車両・バス車両ラッピング施工工事
2022年2月22日(火) 運行開始予定
なお、岡山・広島両県にまん延防止等重点措置が適用されたことから、一般の皆様への公開については、今後の情勢を見極めながら検討し、改めてご案内します。
4 財源
「スタートレイン」及び「スペースライナー」の外装ラッピングは、観光庁「既存観光拠点再生・高付加価値化推進事業費補助金」を活用します。
「スタートレイン」内装ラッピングは、井原線振興対策協議会(事務局:井原市企画振興課)の支援の下で実施します。
5 その他
スタートレイン車内で地域の星空の幻想的なひと時を過ごしていただけるよう、小型プラネタリウムを整備する予定です。
スタートレイン外装図
←総社方面 神辺方面→
←神辺方面 総社方面→
スタートレイン内装図
注:車両を見上げた場合の展開図です。図面中央が天井部で図面上辺及び下辺が床部となります。
スペースライナー外装図