九州北部豪雨の風評被害払拭へ、原鶴温泉でシンポ

  • 2017年11月15日

左から由布市まちづくり観光局の森光専務理事、日田市観光協会の冨安会長、あさくら観光協会の井上会長、うきは市観光協会の久次会長

 今年7月に発生した九州北部豪雨に伴う風評被害を払拭しようと、国土交通省九州運輸局は10月27日、「九州北部豪雨からの観光復興シンポジウム」を福岡県朝倉市の原鶴温泉で開催した。福岡県、大分県の観光関係者を中心に約70人が参加。パネルディスカッションでは、メディア関係者や熊本地震を経験した観光関係者が、情報発信や旅行需要の回復などでアドバイス。九州北部豪雨の被災地域の観光協会長などが登壇し、連携を強化して復興に取り組むことを確認した。

 九州北部豪雨から3カ月余りが経過したが、福岡県、大分県の一部地域では、旅行需要が十分に回復していない。代替の交通手段の確保を含めて、観光客の受け入れ態勢は整っているが、風評被害が残り、その払拭が課題になっている。
 シンポジウムの第1部では、「情報発信のあり方」をテーマにパネルディスカッションを開催。ウェブメディアの編集などを手掛け、NHKEテレの番組にも出演している徳谷柿次郎氏、クックパッドのグループ会社、ホリデーでコミュニティマネージャーを務め、熊本県の魅力発信などにも取り組んでいる谷里穂氏ら4人がパネリストとして登壇した。

 意見交換では、「いつの時代も情報発信の主役は若者。若者を内部に取り込むべき」など、情報発信のポイントについて提言。パネリストのメディア関係者らは、シンポジウムに先立って被災地域の現状を視察し、それぞれの媒体で情報発信するファムトリップにも参加。地域の観光の魅力については、「知名度は低いが、うきは・朝倉地区(福岡県)は山梨に匹敵するフルーツ王国」などと指摘した。

 第2部のパネルディスカッションは、「観光復興への道」がテーマ。九州北部豪雨の被災地域から、うきは市観光協会(福岡県)の久次辰巳会長、あさくら観光協会(同)の井上善博会長、日田市観光協会(大分県)の冨安裕子会長、由布市まちづくり観光局(同)の森光秀行専務理事が登壇し、観光の動向や直面している課題、これまでの対応などについて発表した。

 熊本地震での風評被害の経験を対策に生かしてもらおうと、熊本県、大分県の関係者もパネリストとして参加。阿蘇市観光協会の稲吉淳一会長、別府市旅館ホテル組合連合会の西田陽一会長、ホテル山水館(別府市)の中尾誠社長、道の駅阿蘇(阿蘇市)の下城卓也マネージャーが登壇した。

 阿蘇、別府のパネリストは、「できるところからやる。人が来なければ、こちらから出掛けていけばいい」「大変な状況にある人に対して周りの人は遠慮する。来てもらうためには元気であることを示す必要がある。大変な時こそ、クスッと笑える情報発信を」などと助言した。

 シンポジウムの最後には、パネルディスカッションに登壇したうきは市、朝倉市、日田市、由布市の観光関係者などが連携の強化を確認。「がんばろう」を三唱して、観光の復興に向けた決意を新たにした。

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