中小企業の業況判断、前期比横ばい――中企庁調査


 中小企業庁の06年10~12月期の中小企業景況調査によると、同期の中小企業の業況判断DI(好転した企業割合から悪化した企業割合を引いた値、季節調整値)はマイナス20.4で、前期比0.1ポイント減と、ほぼ横ばいだった。産業別では、飲食.宿泊業でマイナス幅が拡大。飲食.宿泊業を含む非製造業全体でもマイナス幅が拡大した。同庁では「中小企業の業況は、一服感が見られる」としている。

 調査は昨年12月5日、全国の中小企業1万8887社を対象に実施した。このうち回答数は1万8239社で、回答率96.6%。

 業況判断を産業別で見ると、製造業はマイナス11.4で、前期比3.0ポイント増。3期ぶりにマイナス幅が縮小した。

 半面、非製造業はマイナス24.0で、同1.4ポイント減。2期ぶりにマイナス幅が拡大した。産業別では、サービス業(マイナス22.4、前期比2.6ポイント減)、建設業(マイナス19.1、同1.3ポイント減)小売業(マイナス28.7、同0.7ポイント減)でマイナス幅が拡大。卸売業(マイナス16.5)は横ばいだった。

 サービス業のうち、情報通信.広告業(通信業を除く)は前期を上回った。ただ、飲食.宿泊業(マイナス25.7、前期比8.0ポイント減)、対個人サービス業で前期を下回った。対事業所サービス業はほぼ横ばいだった。

 地域別の業況判断DIは、近畿、関東の2地域でマイナス幅が縮小。中国など6地域でマイナス幅が拡大した。都道府県別では、大阪、和歌山、徳島など23道府県でマイナス幅が縮小。秋田、愛知、神奈川など24道県でマイナス幅が拡大した。

 このほか、全産業の資金繰りDI(好転から悪化を引いた値)はマイナス17.7で、前期の17.1からマイナス幅がやや拡大。借入難易度DI(容易から困難を引いた値)はマイナス8.7で、前期の9.2からマイナス幅がやや縮小した。

 
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