中国に本拠地を置くオンライン旅行サービス会社、Ctrip(シートリップ)は15日、グローバルブランド「Trip.com」の日本旅行市場への参入を発表する「Trip.com日本国内 新事業戦略発表会」を東京・霞が関で開催した。三井住友カード、銀聯(ぎんれん)国際との提携を発表。銀聯(ユニオンペイ)ブランドのクレジットカード「Trip.comグルオーバルカード」を発行し、シートリップの日本国内会員へのサービス拡充や海外出張の利用促進を図る。
発表会ではシートリップの孫潔(ジェーン・スン)CEOが「現在、売上高は300億ドル、顧客数は3億人に達し、ホテル、列車、フライト、モバイル決済と多岐にわたる事業を展開している」と現況を説明。目標については「5年以内に海外市場を拡大する。2018年は3桁を超える成長を目標にしている」と語った。
シートリップが中国国外で提携クレジットカードを発行するのは初めて。同カードは、利用可能額に応じて貯まる「ワールドプレゼント」ポイントを最大1万円の割引コードへと交換できるなど会員限定のサービスを用意する。
Trip.comは、シートリップが新たなグローバルブランドとして、2017年11月に開始した中国国外向けOTAサービス。提携ホテルは200カ国120万軒、フライトは5千都市200万ルートを扱う。13カ国語に対応し、24時間体制の日本語電話対応サービスも始めている。
銀聯国際の王立新(ワン・リーシン)副総裁は「銀聯は今後日本にもっと根付く。日本ではカードは20万枚発行され、70万店舗、半数のATMで利用ができる。連携してモバイル決済など質の高いものを提供する」と述べた。三井住友カードの久保健社長は「割引サービスの特典、ポイントの提供、海外保険など、海外出張するビジネスマンにメリットあるカードとなる」と魅力を訴えた。
新カードをPRする王副総裁(左)、孫CEO(中央)、久保社長