レンタカー会社、ETC割引の需要取り込み


 ゴールデンウイークや春夏の行楽シーズンの本格化に合わせ、レンタカー各社がさまざまなETC割引に関連するキャンペーンやサービスを打ち出した。3月20日から順次始まったETC搭載車を対象とした高速道路料金の割り引きがドライブ旅行を後押しするなか、お得な料金やETC割引を手軽に受けられるサービスを用意することで、利用者増を図っている。

 ニッポンレンタカーサービス(東京都渋谷区、松本純一社長)では4月20日からETCカードのレンタルサービスを始めた。同社では乗用車、トラックなど全車種にETC車載器を標準装備しているが、ETCカードを持っていない人にもETC搭載車対象の高速道路料金の割引を受けてもらえるよう、カードそのものを貸し出すことにした。レンタル料金は315円。8日間以上の貸し出しの場合は1050円。

 貸し出したレンタルETCカードのICチップからETC利用明細を出力し、レンタカー返済時に利用分を支払う。レンタカーのウェブ予約、電話予約にかかわらず、ETCカードのレンタルは電話でのみ受け付ける。

 北海道地区(29営業所)、九州地区(20営業所)限定のサービスだが、2地域での利用状況などを踏まえ、今後全国でのサービス提供も検討するという。

 ニッポンレンタカーサービス以外でも、トヨタレンタリース札幌(北海道札幌市、伊勢勇社長)が新千歳空港ポプラ店、札幌駅東店など一部店舗で3月28日からETCカードの無料レンタルを行っている。

 マツダレンタカー(広島県広島市、上西清志社長)は高速道路料金値下げに伴う特別企画として7日から、ETC車載器付きレンタカーの利用料金を30%引き下げるキャンペーンを行う。マイカーを持たない人だけでなく、マイカーはあってもETC車載器が入手できない人にもETC割引を使って高速道路でのドライブや旅行を楽しんでもらおうと企画した。

 割引キャンペーン「ETCでスマートドライブキャンペーン」の対象車種は、5〜10人乗り乗用車10クラス。同社の無料ウェブ会員となり、クラスを指定する「クラス予約」をした場合は最大30%、車種指定予約をした場合は最大25%を割り引く。ETCカードは利用者が準備する。

 またキャンペーンのウェブページから予約し、実際に利用した人のうち抽選で毎月100人、計300人に、全国のタイムズ駐車場で使えるタイムズチケット500円分を贈る。

 キャンペーン期間は7月15日まで。北海道、沖縄を除く全国363店舗で実施する。

 国土交通省道路局や高速道路4社によると、ETC割引が始まった3月28日から4月19日までの交通量は、北陸道の朝日〜親不知が前年同期比1.7倍、磐越道の猪苗代磐梯高原〜磐梯河東、浜田道の浜田ジャンクション〜旭がそれぞれ同1.6倍となるなど、大きく伸びている。

 
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