ルフトハンザ グループの2017年通期決算、過去最高を記録


 ルフトハンザ グループは22日、2017年通期決算が過去最高を記録したと発表した。

 ドイチェ ルフトハンザAG(以下、「ルフトハンザ グループ」)は2017年通期決算を発表しました。2017年の収益は前年比12.4%増の356億ユーロで、調整後利払い・税引き利益(EBIT)は前年比69.7%増の29億7,000万ユーロと大幅に増加。調整後EBITマージンは2.9ポイント上昇し、8.4%でした。2017年通期のEBITは33億ユーロと、前年を10億ユーロ超上回っています。EBITが大幅に増加した要因としては、ルフトハンザ ドイツ航空(以下、「ルフトハンザ」)、ルフトハンザ カーゴおよびジャーマンウイングスの運航乗務員が所属する労働組合「Vereinigung Cockpit(VC)」との新たな労働協約締結に基づく単発のプラス要因である5億8,200万ユーロが12月の損益計算書に計上されたことなどが挙げられます。

 ルフトハンザ グループは2017年、前年比3倍以上となる約30億ユーロを投資しており、この中にはエア・ベルリンの機材取得に投じられた約9億ユーロも含まれています。設備投資の増加にもかかわらずフリーキャッシュフローはほぼ倍増し、23億ユーロとなりました。純有利子負債は6.8%増の29億ユーロでした。この中には、客室乗務員の年金基金における新しい確定拠出モデルの初期資金17億ユーロが含まれています。年金給付引当金の総額は2017年に32億ユーロ減少。年末時点の自己資本比率は5.9ポイント上昇し、26.5%でした。

旅客航空会社

 ルフトハンザ、スイス インターナショナル エアラインズ(SWISS)、オーストリア航空の旅客航空会社3社の調整後EBITは前年比約50%増の約23億ユーロを記録しました。EBITマージンは堅調な需要と良好な価格設定環境に支えられ2.6ポイント上昇し、約10%となっています。

ポイント・トゥ・ポイント型航空会社

 エア・ベルリンの事業取得に伴う多額の支出にもかかわらず、ユーロウイングスの燃料価格と為替変動の影響を除いたユニットコストは6.5%削減されました。ユニットコスト削減と底堅い市場需要を受けて、調整後EBITは約2億ユーロ増加。市場統合による単発のマイナス要因があったにもかかわらず、ルフトハンザ グループのポイント・トゥ・ポイント型航空会社の調整後EBITマージンは7.3ポイント改善し、約1億ユーロとなりました。エア・ベルリン破産に伴う事業獲得によって達成される成長は2019年以降、ポイント・トゥ・ポイント型航空会社の追い風となる見通しです。

展望

 燃料価格が7億ユーロ増加するとみられるものの、業績改善によりおおむね相殺できるとみられており、2018年の調整後EBITは前年をわずかに下回る水準になる見通しです。全体の座席供給量は通貨変動の影響を除いたユニットレベニューが概して安定しているため、7%程度増加する見込みです。燃料と通貨変動の影響を除くユニットコストは、さらに1~2%削減されるとみられます。

 ルフトハンザ グループ取締役会会長兼最高経営責任者(CEO)を務めるカールステン・シュポワは次のように述べています。

 「過去数年間にわたる私共の努力が実を結びつつあります。ルフトハンザ グループが推進している近代化が長期的な成果として表れており、グループ史上最高の決算を達成することができました。2017年はお客様、従業員、株主の皆様にとって非常に良い一年となりました。昨年、私共はコスト削減を成し遂げると同時に、欧州初かつ唯一の『5スター』認定を獲得した航空会社となりました。今後もお客様に影響を及ぼさない部分でのコスト削減を目指すとともに、プロダクトとサービスの品質を向上するための投資を続けてまいります」

 
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