国際ホテル・レストラン・ショーの会場で16日に開かれたトレンドセミナー「日本におけるラグジュアリーの将来」で、ラグジュアリーホテルを運営する4氏が登壇。東洋大学国際観光学部の徳江順一郎准教授がファシリテーターを務めた。
第1部「日本企業プロデュースによるウルトラ・ラグジュアリーの将来」には、エスパシオエンタープライズ代表取締役社長の元中野真氏とザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜総支配人の阿部泰年氏が登壇。第2部「伝統と革新が生み出した日本のラグジュアリー」には、ホテルニューオータニ総支配人室ディレクターで「元・エグゼクティブハウス禅 支配人」の佐藤智子氏とNARIIZ代表の吉成太一氏が登壇した。
ホテル日航東京の総支配人、ホテル雅叙園東京の社長などを歴任し、現在は24年春開業のエスパシオ箱根迎賓館、25年春開業予定のエスパシオキャッスルなどを手がける元中野氏は、「ホテル業界でラグジュアリーというと、外資系がもてはやされる傾向があるが、別に外資にあこがれる必要はない。サービスの基本は『気づく』こと。お客さまを見て、雰囲気を感じ取って何かのアクションを起こすこと、この訓練が日頃から家族の中、友達の中、あるいは社内できちんとできているかが重要だ。私たち独自の日本人としての心配り、気配りが大切。ラグジュアリーイコール外資ではない」と強調。阿部氏も「大切なのはヒューマンウエア。ハードウエアやソフトウエアは時間が経過すれば劣化し、新しいものが登場する。ただ、ヒューマンウエアは時間で劣化することはない。それどころか磨かれていく」と語った。
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