マツモト建築芸術祭が29日、開幕した。2月20日まで開催される。
本芸術祭は、松本に数多く残る【名建築】を多くの方に知っていただくとともに、アートの相乗効果で「松本の新たな表情」を引き出したいと、初開催するものです。市民とアーティストが一体となり、マツモトを広く発信する芸術祭として育て上げ、松本に新たな価値を生み出していきます。
◆オフィシャルページ : https://maaf.jp/
【開催概要】
名称: マツモト建築芸術祭 [英語表記: MATSUMOTO Architecture + Art Festival]
Key Message: 名建築にアートが住み着くマツモトの冬。
会期: 2022年1月29日(土)〜2月20日(日)[23日間]
会場: 松本市内20か所 参加アーティスト:17人 入場料:無料
主催: マツモト建築芸術祭実行委員会
委員長: 齊藤忠政(扉ホールディングス株式会社代表取締役)
総合ディレクター: おおうちおさむ(有限会社ナノナノグラフィックス代表)
助成:観光庁「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」
後援:松本市、松本市教育委員会
長野県、松本商工会議所、信濃毎日新聞社、市民タイムス、中日新聞、NHK長野放送局、SBC信越放送、NBS長野放送、TSBテレビ信州、abn長野朝日放送、FM長野、FMまつもと
URL: https://maaf.jp
Facebook: https://www.facebook.com/matsumoto.aaf
Instagram: https://www.instagram.com/matsumoto.aaf
アカウント: @matsumoto.aaf ハッシュタグ: #マツモト建築芸術祭
*各室内会場の開場・閉場時間、一部定休日は公式ホームページでご確認ください
【パブリック・プログラム詳細】
◆1月30日(日)「白鳥真太郎×おおうちおさむ」 トークセッション
時間:14時~15時30分 場所:上土劇場(長野県松本市大手4-7-2)
入場無料 定員:40名
マツモト建築芸術祭で総合プロデューサーを務めるおおうちおさむは若き頃、
白鳥真太郎のラフォーレ原宿の広告写真に衝撃を受けました。30年の時を経て、2人が白鳥真太郎生誕の地、上土(あげつち)通りの劇場で語り合います。
◆2月4日(金)岳都 松本×カトマンズ姉妹都市企画
石川直樹トークイベント「カトマンズとヒマラヤの旅」
時間:15時~16時30分 場所:ヒカリヤニシ (長野県松本市大手4-7-14)
入場無料 定員:先着20名
マツモト建築芸術祭の会場の一つであるレストランヒカリヤ。通常はラグジュアリーなフレンチレストランとして稼働する棟に、石川直樹の作品が展示されます。その作品に囲まれて、石川直樹が松本とゆかりの深いカトマンズ、ヒマラヤの旅を語ります。
◆2月13日(日)「伊東豊雄×おおうちおさむ×齊藤忠政」トークセッション
時間:14時~15時30分 場所:まつもと市民芸術館 小ホール(長野県松本市深志3-10-1)
入場無料 定員:先着100名
まつもと市民芸術館の設計を担当した日本を代表する建築家、伊東豊雄と、マツモト建築芸術祭の総合ディレクターおおうちおさむ、そして扉温泉明神館の齊藤忠政が、建築、街、松本、未来について語り合います。
◆2月18日(金)「ELEVEN NINES the PERFORMANCE」
時間:18:00 / 19:30 会場: Satoyama villa 本陣 (長野県松本市保福寺246)
入場料:無料 定員:各回20名
参加アーティスト:熊野寿哉(花人/空間演出家)、辰巳満次郎(能楽師)、アオイヤマダ(ダンサー)、Daisuke Niitome(電子音楽家)
2021年9月に開催された熊野寿哉のインスターション展『ELEVEN NINES』のオープニングの為に、オリジナルで制作されたパフォーミングアート作品。会場の空気感と一体化させるべく再編集した作品をご覧いただきます。
【マツモト建築芸術祭の見どころ】
◆松本の多様な【名建築】が再評価される機会
国宝(1)国登録有形文化財(5)長野県宝(2)松本近代遺産(10)(一部複数登録)に加え「まつもと市民芸術館」などの現代建築、正面を西洋風に装飾した店舗兼住宅である「看板建築」や、江戸時代の武家屋敷に始まったとされる「なまこ壁」の土蔵造りの建物、昭和の趣を残す商業ビル等、松本の街の財産であり個性を形作る多種多様な20カ所が会場です。
◆世界的なアーティストの作品が松本に集結
本芸術祭には世界的に活躍する現役のアーティストが多く参加。建築と絵画・立体・写真・映像など多彩なアート作品を融合させ「ここでしか見ることのできない展示」をすることは、アーティストにとっても新しい挑戦になります。また、実力派若手アーティストの発掘にも力を入れ、世界に羽ばたく登竜門となる芸術祭を目指します。
◆日本を代表する広告写真家の「仕事」を紹介
1980年代から広告写真の第一線を走り続ける松本市出身の写真家、白鳥真太郎。生家である大正12年築の看板建築「白鳥写真館」と「上土劇場(旧ピカデリーホール)」で作品を展示。日本の広告界を牽引してきた重鎮が、広告表現の中で作り上げた「作家性」を、展示という形で見ることができる貴重な機会です。
◆豪華絢爛、老舗料亭の大広間を一般公開
創業明治23年の老舗料亭「割烹 松本館」では、地元の彫刻家、太田南海が設計から手掛けた大広間「鳳凰の間」を公開。旧館は国の登録有形文化財に指定されており、南海による床柱や扇面の飾り彫り、さらに金子嶺挙による106枚の天井絵も圧巻です。市民でもなかなか目にすることのない「松本の宝」を本芸術祭で一般公開することで、地元出身の彫刻家の偉業を肌で感じてもらう機会となります。
◆甦る名建築 「上土シネマ」と「旧宮島肉店」
長年空き物件のままとなっていた「上土シネマ」と「旧宮島肉店」が所有者の賛同を得て本芸術祭の会場として限定復活。「上土シネマ」は松本市の上土通りで90年にわたって親しまれ、2008年に惜しまれつつ閉館した老舗映画館。大正時代に市民有志により開館し、1967年頃、木造一部鉄筋コンクリート造の建物に改築したといわれています。また「旧宮島肉店」は明治28年頃に創業した松本市初の精肉店。現在残っている建物は昭和初期建築で30年以上使用されておらず廃墟のようになっていました。今回は特別に、松本市近代遺産にも登録されている両建物が、本芸術祭のボランティアスタッフによる清掃作業により限定復活いたします。
◆松本の街を地域一体で盛り上げる
会場の多くは松本城から800メートルのエリアに点在。歩いて回ることができるので、数多くの店での食事やショッピングも楽しめます。本芸術祭では来場者を回遊させることで、コロナ禍で疲弊した商店街に賑わいを創出し、活性化の一助となることを目指します。
◆各会場の運営はボランティアが中心
インターネットや地元新聞、公式SNSで募集したボランティアが活躍。中島崇による屋外インスタレーション作品の制作補助、「上土シネマ」「旧宮島肉店」の復活作業の清掃、松本市街地のポスター貼りなど建築やアートを学ぶ学生からウェディングプランナー、通訳案内士、会社員、自治体職員などのみなさんが全国から集まってくださいました。
◆コロナ感染予防対策
各会場での手指消毒や検温、連絡先の記入などの他、スタンプラリーと入場制限時の整理券は非接触型の方法を登用。