負債額は10年間で最少
帝国データバンクによると、2018年1年間のホテル・旅館経営業者の倒産(負債1千万円以上の法的整理)は79件、負債総額は362億8500万円だった。件数は3年ぶりに前年を上回ったが、5年連続で100件未満と依然、低水準にある。額はこの10年間で最少を記録した。
件数は前年比5.3%増(4件増)と微増。額は同29.2%減(149億3600万円減)と大きく減少した。
件数を月別に見ると、前年になかった10件以上の2桁は7月と11月の2回。最多は11月の11件だった。
額は、100億円の大台を超えた月がなかった。最多は6月の81億7千万円。
過去10年間の推移を見ると、東日本大震災が発生した11年に件数が129件と最も多く、13年まで3年連続で100件超えが続いた。ただ、その後は漸減傾向となっている。
額は、09年の1148億800万円が最も多く、11年の1012億1500万円が続いている。以降は低水準で推移し、18年はピーク時の3割程度にとどまっている。
12月単月の倒産は件数4件、負債総額6億8千万円。件数は前月比63.6%減(7件減)、前年同月比20.0%減(1件減)で、5月と並び、同年2番目に低い数字となった。
額は前月比75.6%減(21億2500万円減)、前年同月比96.1%減(167億4100万円減)と、ともに大きく減少。件数とともに同年2番目に低い数字となった。