ブッキングドットコムは7月10日、2023年版「サステナブル・トラべル」調査結果に関する説明会を行った。サステナブルな旅行への欲求とコスト意識とのジレンマ、世界の旅行者と比較した日本の旅行者のサステナブルな旅行への意識のほか、同社のサステナブル認証制度の取り組み事例、同社サイトの検索結果から見える旅行トレンドなどが発表された。
8年目となる今年度の調査は、35の国と地域、3万3千人超の旅行者に実施。「不安定な世界情勢がサステナブルな旅行に対する旅行者の意思決定にどのような影響を与えているか」に焦点を当てた今回の調査によると、世界の76%(日本では56%)の旅行者が「サステナブルに旅行したい」と回答する一方、49%(同43%)が「サステナブルな旅行はコストがかかり過ぎる」との意識を持っていることが明らかになった。また、世界の76%(同75%)が「世界的なエネルギー危機と生活費の高騰が支出計画に影響を及ぼしている」と回答したことを受け、同社は「旅行者はサステナブルな選択をしたいものの、旅行費用の削減も余儀なくされているため、どちらかを優先し、選択しなければならないというジレンマに陥っている」との分析を発表した。
同社は2021年から認証制度「サステナブル・トラベル」プログラムを展開し、同年11月から廃棄物の削減や自然の保護など32の認証項目をクリアした宿泊施設に対し、同社サイト上で認証バッジを付与している。宿泊施設の取り組みの度合いにより、レベル1(プログラムに着手し、取り組みを実践していることを示すもの)、レベル2(影響力のあるサステナビリティへの取り組みを実践するために比較的大きな投資と努力をしていることを示すもの)、レベル3(宿泊施設が影響力のあるサステナビリティへの取り組みを実践するために多大な投資と努力を行っているものの、まだ正式な第三者機関による認証を取得していない宿泊施設を示すもの)の3段階で評価し、各レベルと同数の葉っぱのマークとともに各施設の取り組みが掲載される。
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