フード・アクション・ニッポン アワード 2017で、“今一番食べて欲しい、おいしい日本の逸品”10産品が決まった。
国産農林水産物の消費拡大を推進する取組「フード・アクション・ニッポン」では、国産農林水産物の消費拡大に寄与する事業者・団体などの取組を広く募集し、優れた取組を表彰する「フード・アクション・ニッポン アワード」を開催。
10月30日(月)に、リーガロイヤルホテル東京にて「フード・アクション・ニッポン アワード 2017 最終審査会」が行われた。
9回目を迎える今年度は、国内の食に関する大手企業のトップ10人が最終審査委員を務め、国産農林水産物の魅力を活かした優良な産品をコンテスト形式で発掘、日本各地に隠れた、“今一番食べて欲しい、おいしい日本の逸品”10産品選定。
1,111産品の応募の中から一次審査で100産品に絞られ、今回開催された最終審査会では、一つの産品を育ててきたヒトやその背景にあるストーリーを基準に、最終審査委員がそれぞれ1社1産品、計10産品をその場で選定。一次審査を通過した応募者も最終審査会に参加し、自らの言葉で直接審査委員にアピールするなど、熱気あふれる最終審査会となった。
審査結果発表の前には、「FANアワード入賞者のデータが語る~国産の課題と未来~」と題し、シンポジウムが行われ、株式会社紀ノ國屋 代表取締役社長 堤口 貴子 氏、株式会社島ごころ 専務取締役 奥本 寿華 氏(昨年度フード・アクション・ニッポン アワード10選受賞者)、農林水産省 食料産業局 食文化・市場開拓課長 西 経子 氏、そして進行役として、あおい 有紀 氏が登壇。100選入賞者から事前に取得したアンケート結果をもとに、国産農林水産物の消費拡大における課題など、積極的なディスカッションが行われた。
<「フード・アクション・ニッポン アワード2017」最終審査委員(10社)>
アマゾンジャパン合同会社 バイスプレジデント 前田 宏
イオンリテール株式会社 代表取締役社長 岡崎 双一
株式会社イトーヨーカ堂 代表取締役社長 三枝 富博
株式会社オンワードホールディングス 代表取締役社長 保元 道宣
株式会社紀ノ國屋 代表取締役社長 堤口 貴子
株式会社東急百貨店 代表取締役社長 二橋 千裕
株式会社トランジットジェネラルオフィス 代表取締役社長 中村 貞裕
株式会社阪急阪神百貨店 代表取締役社長 荒木 直也
株式会社フォーシーズ 代表取締役会長兼CEO 淺野 秀則
株式会社ローソン 代表取締役 社長 竹増 貞信
<審査結果発表・表彰式の様子>
冒頭、農林水産省 食料産業局 井上 宏司 局長から「世界でも日本の食文化への関心が高くなっており、2年間で2万店の日本食屋が増えています。また、訪日外国人も日本食を目当てに来日している人が増えてきました。しかし、日本の食文化を日本人が十分に理解しているかと言われると、まだまだな部分もあります。フード・アクション・ニッポン アワードは、日本の消費者に、生産者や事業者の取組を伝えるために開催されています。各地域で真心こめて作られた特産品を、流通のトップと組んで広めていきたいです」と開催趣旨と今回の意気込みを語った。
「表彰式」では、最終審査を務めた国内の食に関する大手企業のトップが、各社が選ぶ逸品を発表した。「アマゾンジャパン合同会社」選定産品が発表され、「一般社団法人邑南町観光協会『日和高原ミルクジャム』」が受賞。代表 前田 宏氏より「インターネットを使って新しいジャムの使い方を提案しやすい商品」とコメント。受賞者は、「インターネットで全国に届けて頂けるのは嬉しい」と、受賞の喜びを語った。
「イオンリテール株式会社」選定産品が発表され、「株式会社前田屋『漁師のまかない海苔』」が受賞。代表 岡崎 双一氏より「シンプルでどんな料理にも合わせられる一品」と語った。受賞者は「今までの海苔とは違う食べ方ができないか、という思いで開発した」と語った。
「株式会社イトーヨーカ堂」選定産品が発表され、「株式会社アイル『野菜シート』」が受賞。代表 三枝 富博氏は「野菜90%、寒天10%で一切の着色料もなく、今まで捨てられていた部分も乾燥して使用されていて、世の中のニーズにも合っている。」とコメント。受賞者は「20年かけてやっと販売に至った野菜シートです。野菜をそのまま使った、体に優しい商品です」と語った。
「株式会社オンワードホールディングス」選定産品が発表され、「有限会社一善や『干柿と胡桃と無花果のミルフィーユ』」が受賞。代表 保元 道宣氏は「甘さ、食感、色彩のコーディネートが良い」とコメント。受賞者は「京都の文化を発信できる」と語った。
「株式会社紀ノ國屋」選定産品が発表され、「有限会社かねはち『OIL SABADINES® 駿河燻鯖 オリジナル味・ナチュラル味・ガーリック味』」が受賞。代表 堤口 貴子氏は「こだわり、おいしさ、見た目を評価した。計算されつくした商品」とコメント。受賞者は「沼津のさば節の製法を取り入れて生産した」と語った。
「株式会社東急百貨店」選定産品が発表され、「福島鰹株式会社 『京さわらの旨味だし』」が受賞。代表 二橋 千裕氏は「海外のお客様にもパックで買っていただけて、インバウンドでの需要もあるのでは」とコメント。受賞者は「京都風に言うと、はんなりと何でも合うお出汁です」と語った。
「株式会社トランジットジェネラルオフィス」選定産品が発表され、「有限会社田畑商店『梨フルーツらっきょうディップ(わさび入りタルタルソース)』」が受賞。代表 中村 貞裕氏は「素材ひとつひとつのミックス感がすばらしく、料理として完成している」と語った。受賞者は「鳥取の特産のらっきょうと梨を使った」と語った。
「株式会社阪急阪神百貨店」選定産品が発表され、「株式会社ミソド『みそまる』」が受賞。代表 荒木 直也氏は「インパクトの強いビジュアルと完成度の高い商品。味噌の消費が減少している中、手軽かつプレミアムに味噌を食べられる。週末のご褒美や手土産にも喜ばれそう」と語った。受賞者は「全国各地の味噌メーカーとお野菜を作ってくれた生産者の思いが詰まっている商品です」と語った。
「株式会社フォーシーズ」選定産品が発表され、「株式会社小杉食品『あおさのり納豆』」が受賞。代表 淺野 秀則氏より「日本各地で納豆を色々食べたが、今までで一番おいしい納豆だった」とコメント。受賞者は「風味豊かな納豆に仕上げました。三重の納豆を知ってもらいたい」と語った。
「株式会社ローソン」選定産品が発表され、「株式会社アジアン・マーケット『糸島産ふともずく』」が受賞。代表 竹増 貞信氏は「もずくは健康に良いし、美肌効果があることも女性には評価が高そう。もずくをどう料理していくかが楽しみ」とコメント。受賞者は「15年前から養殖がスタートして、5年前からやっと右肩上がりで生産できるようになりました。これからも多くのお客様に届けられるように頑張っていきます」と語った。
また、公式Webサイト上で行われた「消費者投票」で、受賞10産品を除く90産品の中で、投票数の多かった産品を表彰する「FAN特別賞」が発表され、「岡山ルートサービス株式会社『牛窓ホワイトマッシュルームの食べるドレッシング』」が選ばれた。
■受賞産品一覧
アマゾンジャパン合同会社
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
島根県 日和高原ミルクジャム 一般社団法人邑南町観光協会
イオンリテール株式会社
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
広島県 漁師のまかない海苔 株式会社前田屋
株式会社イトーヨーカ堂
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
長崎県 野菜シート 株式会社アイル
株式会社オンワードホールディングス
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
京都府 干柿と胡桃と無花果のミルフィーユ 有限会社一善や
株式会社紀ノ國屋
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
静岡県 OIL SABADINES®
駿河燻鯖 オリジナル味・ナチュラル味・ガーリック味 有限会社かねはち
株式会社東急百貨店
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
京都府 京さわらの旨味だし 福島鰹株式会社
株式会社トランジットジェネラルオフィス
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
鳥取県 梨フルーツらっきょうディップ
(わさび入りタルタルソース) 有限会社田畑商店
株式会社阪急阪神百貨店
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
神奈川県 みそまる 株式会社ミソド
株式会社フォーシーズ
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
三重県 あおさのり納豆 株式会社小杉食品
株式会社ローソン
都道府県 産品名(商品名) 企業・団体・組織名
福岡県 糸島産ふともずく 株式会社アジアン・マーケット