フィンランド政府観光局は、2017年にフィンランドを訪れた日本人旅行者宿泊数が前年比10.3%増になったと発表した。
これらの大きな成長の背景には、近年の過度な観光地化が欧州の主要観光都市で大きな問題となっていることも影響しているものと思われます。そのため、旅行者はより新しく安全な旅行先を探しており、2017年のすばらしい成長の追い風となりました。また、大都市からでもアクセスしやすい大自然、広いオープンスペース、平穏と静けさといったフィンランドならではの特徴も大都市に住む旅行者にとっては大きな魅力となっているようです。
地域別にみると、ヘルシンキ地域やラップランドは依然としてフィンランド旅行全体の成長を牽引していますが(それぞれ13%、22%の成長を達成)、外国人旅行者は、これらの地域だけでなく、湖水地方(12%)や、沿岸・群島地域(8%)など新しいデスティネーションにも目を向け始めています。Visit Finlandは今後もこうしたまだ旅行者に十分知られていない地域について、積極的にプロモーションを推進してまいります。また、以前から人気のある冬や夏といった季節だけでなく、すべての季節において外国人旅行者にフィンランドを訪れてもらえるよう、尽力してまいります。
日本人旅行者の宿泊数も、堅調な増加を示しており、日本人旅行者の宿泊数は3年連続で20万泊を超え、プラス成長となりました。地域別宿泊数でみると、ヘルシンキ地域(16.3%)、沿岸・群島地域(8.5%)の2地域で大きな増加が見られました。都市別で日本人旅行者の宿泊者数が多かったのは、ヘルシンキ(152,945泊)、ヴァンターロヴァニエミ(18,774泊)、イナリ(サーリセルカ)(14,860泊)でした。
Business Finland内Visit Finlandユニット 局長のパーヴォ・ヴィルックネン(Paavo Virkkunen)は次のように述べています。「フィンランド独立100周年という記念すべき年であったこと、そして、近年、魅力的な旅行先としての注目から、これまでにないほどのメディアからの関心を集めることができました。2017年は、高い成長率を達成できると期待はしていましたが、最終的には私たちが期待していたよりも高い成長率を達成することができました。フィンランドは、新しいデスティネーションです。そして、フィンランドは、さらなる大きな成長の可能性を秘めているのです」
また、Business Finland内Visit Finlandユニット 日本代表の能登重好は次のように述べています。「フィンランドへ渡航する日本人旅行者全体の伸びは非常に順調で、長期にわたり安定した伸びを記録しています。その要因としては、オンライン予約サイトの台頭により、より手軽に旅行ができるようになったことから、20代~40代のヘルシンキ滞在旅行者が増加していること、また、気温が低くなる前の秋のオーロラ観賞の商品が定着したこと、さらに、ラグジュアリーなスキーリゾートや数多くの国立公園を有するルカ( https://www.ruka.fi/ja/ )、ラップランドの最南端に位置し、新たなオーロラ・デスティネーションとしても注目を集めるシュオテ( http://www.visitoulu.fi/ja/imago/oulu-region/syote )など、新しいデスティネーションのプロモーションが順調に進んでいることが挙げられます」