スポーツやあわ文化など発信 徳島県、東京で観光商談会開催


阿波おどりを披露する飯泉知事

 徳島県は5月22日、徳島の観光や名産品などを紹介する商談会「『オール徳島』観光商談会」を東京・目黒のホテル雅叙園東京で開催した。旅行会社や運輸機関、同県の観光施設担当者ら約200人が参加した。個別商談会や徳島県の飯泉嘉門知事による観光プレゼンテーションなどを実施し、スポーツや文化体験など新たな観光素材を発信した。

 「オール徳島」観光商談会は、商談会、飯泉知事による観光プレゼンテーション、懇親会の3部構成で実施。観光プレゼンテーションでは、「次代に継承!とくしまレガシー」をテーマに徳島の観光素材をPR。ラフティングやウェイクボードの世界選手権など「スポーツ王国とくしま」、阿波おどりの通年化や日本遺産に認定された「阿波藍」など「あわ文化」、21年10~12月に開催予定の「四国DC」などを紹介した。

 インバウンドの誘致に向けては、Wⅰ―Fⅰ環境の整備、クルーズ船の寄港、国際線の誘致を促進。Wi―Fiは、災害時は防災拠点、平時は観光拠点で使える「Tokushima Free Wⅰ―Fⅰ」のアクセスポイントを915カ所に設置している。

 クルーズ船は、19年度にMSCスプレンディダの初寄港など、過去最多の13隻の寄港を予定している。国際線は、昨年12月から今年3月まで徳島県初の香港との季節定期便が就航し、平均搭乗率が80%を超えるなど、今後も誘致拡大に向けて取り組んでいる。

 徳島県観光トピックスとしては、秋に「#徳島あるでないで」をテーマに観光キャンペーンを9~11月に実施する。11月1~4日には、徳島市内で「秋の阿波おどり」を開催する予定だ。キャンペーンに向け1泊当たりバス1台最大12万円の助成も用意する。

 このほか、同県出身のアーティスト、米津玄師さんの生歌唱で話題の大塚国際美術館や、世界農業遺産に認定されたにし阿波の「傾斜地農耕システム」、鉄路と道路をシームレスに走行する、阿佐東線に20年に導入予定のDMVなどを紹介した。

 飯泉知事は「徳島には可能性、ポテンシャルがたくさんある。皆さんに体感してもらいたい」と誘客を呼び掛けた。来賓としてあいさつしたJTBの髙橋広行社長は「東京の人に『徳島』を尋ねると『阿波おどり』は出ても他の言葉は出てこない。旅行会社にも責任はある。認知度がないから商品化しない、商品化しないから売れない、売れないから認知度が上がらない。まだまだ伸びる首都圏マーケットを開拓し、悪循環を払拭(ふっしょく)する」と述べた。日本旅行の堀坂明弘社長は「滞在して金を落としてもらうことが課題。これからは、DCやスポーツイベントなど誘客への機会は多大にある。交通業者、観光業界、旅行業者がタッグを組んで送客していかなければならない」と語った。

 徳島県は18年、県内宿泊者数が全国最下位となっている。首都圏からの誘客を拡大し、観光客の増加を目指す。


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