サイクリスト向け宿泊施設、伊豆の国市に3月開業


コナステイ伊豆長岡のツイン部屋

 自転車と観光を組み合わせたサイクルツーリズムへの関心が高まっているが、静岡県伊豆の国市にサイクリスト向けの宿泊施設が3月オープンする。運営会社は「電動アシスト付きのスポーツサイクル(eBike)を使ったさまざまなサイクルツーリズムの商品を開発し、宿泊とセットで提供する日本初の施設」と話している。

 この会社は、旅館・ホテルの企画・運営、レンタサイクル事業などを手掛けるコナリゾート(静岡県沼津市)。施設は古い温泉旅館をリノベーション、「コナステイ伊豆長岡」として3月25日にオープンする予定。

 客室はツイン18室、離れ1室、ドミトリー3室(最大12人収容)で、総収容人員は95人。宿泊料は1人1万3800円(個室、平日、1泊朝食付き、税別)を目安にしている。

 同社によると、「自転車を持ち込めるサイクルホテルを中核に、eBikeを使ったサイクルツアーやレンタサイクル、個人の自転車預かりや洗浄などのサービスを提供するサイクルピットなどを備えている」。

 このほか、大浴場や食堂などもあり、朝食は洋食ベースの食事を提供する。全館Wi―Fi対応するなど、インバウンドの受け入れも視野に入れているという。

 また、計画に対し「三島信用金庫、REVIC(地域経済活性化支援機構)キャピタルと静岡キャピタルが共同運営するしずおか観光活性化ファンド、同ファンドが出資するしずおか観光ソリューションズがこの可能性に着目、これら金融機関の支援により新しいコンセプトのホテルとして開業する運びになった」と同社。

 静岡県は20年の東京五輪・パラリンピックの自転車競技開催地で、トラックレースは「伊豆ベロドーム」、マウンテンバイクは「伊豆マウンテンバイクコース」(五輪のみ)で行われる。

 サイクルツーリズムの推進については、17年5月に「自転車活用推進法」が施行されている。これを受け、宮城県内の官民の団体が集まり、宮城サイクルツーリズム推進協議会が先ごろ発足した。東日本大震災の被災地を巡るモデルルートを設定し、震災の教訓伝承と観光誘客による地域活性化を目指す。

 また、岐阜県でもモデルコースやマップの作成に向けた動きが出ている。


コナステイ伊豆長岡のツイン部屋
     


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