コロナから「回復傾向」 宿泊観光の回数、泊数が増加 観光白書


インバウンドも急回復

 政府は13日、2023年版「観光白書」を公表した。日本の観光動向については、国内外の旅行者数や消費額の統計値を示し、観光需要が大幅に増加するなど、コロナ禍から回復傾向にあると指摘した。国内旅行では、日本人1人当たりの宿泊観光の旅行回数、宿泊数が回復に転じるなど、22年の国内旅行消費額はコロナ前の19年比で約8割を回復。訪日外国人旅行は、水際対策の大幅緩和以降に訪日客が戻り始め、23年1~3月期の消費額は19年同期の約9割に回復していることを解説した。

 観光白書は、観光を取り巻く22年の国際情勢として、オミクロン株の感染拡大、中国のゼロコロナ政策、ロシアによるウクライナ侵攻、欧米におけるインフレの加速などを想定外の状況に挙げたが、日本の観光に関しては「22年3月にまん延防止等重点措置が全面解除され、10月には全国旅行支援の開始に加え、水際措置の大幅緩和により観光需要が大幅に増加するなど、回復の傾向がみてとれる」と記述した。
 
 ■国内観光

 日本人1人当たりの観光・レクリエーションを目的にした宿泊旅行の年間回数は、20年に0.7回、21年に0.6回に落ち込んだが、22年には1.2回に回復した。年間の宿泊数も20年が1.2泊、21年が1.0泊と低迷したが、22年は1.9泊に上昇した。旅行回数、宿泊数のいずれも19年の実績には及ばないが、顕著な需要回復が見られた。

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