国土交通省は15日、2014年の「クルーズ動向」を発表した。それによると、クルーズ人口(日本人のクルーズ旅行利用者数)は前年比2.9%減の23万1千人で、過去最高を記録した13年(23万8千人)から一転、減少に転じた。「13年6月のふじ丸の運航停止などが影響した」と海事局外航課。ただ、人泊数はクルーズの長期化傾向から同15.2%増の150万人泊と大きく伸びた。
外航クルーズの乗客数は同0.2%減の13万8千人、人泊数は同20.5%増の123万2千人。乗客数の内訳は日本船社が運航するものが同28.1%減の1万1千人。対して外国船社は同3.3%増の12万7千人で、過去最高を記録した。
泊数別に見ると、前年に比べ7泊以下が減少し、8泊以上が増加した結果、平均泊数は8.9泊となり、長期化傾向を裏付けた。
一方、国内クルーズは乗客数が9万4千人、人泊数は26.9万人泊にとどまり、それぞれ6.6%、4.2%の減少。目的別ではレジャーが95.9%を占めている。泊数別では1泊が30.6%を占め、最も多かった。次いで、3〜4泊(25.5%)、2泊(23.3%)の順。手頃なワンナイトクルーズの人気が高い。
このほか、日本発着の外航クルーズを利用した外国人乗客数は3万人で前年比5倍増、日本発着の外航旅客定期航路を利用した日本人乗客数は17万1千人で、同21.2%の大幅減。「日韓航路乗客数の減少の影響」(外航課)とみられる。