全国で14のホテルを運営するカラカミ観光は18日、洞爺湖温泉にある洞爺パークホテル天翔(北海道洞爺湖町)と阿寒湖温泉にあるホテルエメラルド(釧路市)の2ホテルを1年程度休館すると発表した。東日本大震災の影響で観光客が減少、当面回復の見込みが立たないと判断した。
同日開いた取締役会で決めた。天翔は5月1日から、エメラルドは7月1日から休館する。
同社によると、震災と福島第1原発の事故により「特に外国人観光客が減少しており、中でも洞爺と阿寒地区は2館体制であることから、道外観光客の減少も加わり、大きな影響が出ている」としている。
このため、洞爺湖は洞爺サンパレス、阿寒湖はニュー阿寒ホテルの1館体制とし、「経営資源の集中・効率化、営業力の集中を図り、業績確保に努める」という。休館するホテルの従業員については「正社員はグループの他のホテルなどへ配置転換する」としている。
天翔は客室280室、10年3月期の売上高は10億1100万円、エメラルドは206室で、同6億3300万円。