企業の危機管理を支援するエス・ピー・ネットワークは4月15日、インターネット上で実施した「カスタマーハラスメントについての実態調査」の結果を発表した。調査により、新型コロナ禍に関係なくカスタマーハラスメントが増加している実態と、企業の対応が進んでいないという問題が明らかになった。
直近2年間でカスタマーハラスメントが増えているかを聞くと、「新型コロナ禍以前から増加しており、直近2年間でさらに増加した」は17.7%、「新型コロナ禍以前はそれほど増加していなかったが、直近2年間で増加した」は14.0%だった。「カスタマーハラスメントの増加に関しては、新型コロナの影響は限定的であった」と同社。「増えているとは感じない」62.8%、「減っている」は5.5%となっている。
直近2年間でカスタマーハラスメントが増えていると感じる人には直近2年間でどの程度増えたか感覚値で回答を求めたところ、平均値ではサービス業(学校・教育産業)79.50%、サービス業(旅館・宿泊所・娯楽業)51.25%、サービス業(医療・介護・薬事)44.72%とサービス業で高い傾向が見られた。
自分が勤めている会社で顧客対応全般のマニュアルが作成されているか聞くと「作成している」は31.7%という結果。その中でカスタマーハラスメント対応についても盛り込まれていると回答した人が8割を超えているが、対応について詳細かつ十分な内容が書かれていると回答した人は3割強だった。「企業としての対応方針や対応マニュアルの整備がまだまだ不十分」と同社。
カスタマーハラスメントについての調査は、3月25、26日に全国の20~60代の男女を対象に実施した。