エア系2社の下期国内旅行商品がこのほど発表された。震災による旅行需要の低迷が徐々に落ち着きつつある中、両社とも独自の取り組みで差別化を図り、需要獲得を狙った。このうちANAセールスでは帰着便が天候不良で欠航した場合の宿泊費補償サービスなどを開始。ジャルパックは10周年を迎えた東京ディズニーリゾート(TDR)関連商品に加え、注力の北海道方面でワンランク上の商品を投入した。
ANAセールスが始めた宿泊費補償は個人型フリーチョイスプランなどが対象。1人1万円を上限に宿泊実費を補償する。このほか日程変更に伴う取消料の免除や、12歳未満の旅行参加者の急なケガなどによる旅行中止の場合の同行3人までの取消料免除なども始める。また従来は翌年3月までの設定だった下期商品の出発日を、全方面で5月まで延ばした。
ANAセールスの国内旅行商品(ANAスカイホリデー、旅作)の販売目標人数は、対前年4%増の126万4千人。内訳は、北海道が20万8千人、本州が61万人、九州が14万6千人、沖縄が19万6千人。あなたび(宿泊券)が10万4千人。
ジャルパックは上期同様に「記念日旅行」とTDR商品を核にするほか、スキーシーズンを迎える北海道への集客に注力する。北海道商品では新たに「ホワイトプレミアムコース」を設定。「小樽蔵群」などプレミアム感ある3宿泊施設を設定し、優雅な旅を提供する。25人まで乗れる貸切バスプランも新たに用意した。
ジャルパックの国内旅行商品の販売目標人数は113万人で、「前年比100%超」(同社広報担当)。方面別の内訳は、北海道が22万7千人、東北、北陸、中部が5万3千人、関東が32万8千人、関西、南紀、山陰、山陽、四国が13万1千人、九州、奄美群島、屋久島、種子島が19万6千人、沖縄が19万5千人。