政府は、訪日外国人による観光目的の旅行の再開に向けて、感染状況が落ち着いている国・地域を対象に十分な防疫措置を講じた上で小規模なパッケージツアーを試行的に実施し、受け入れの在り方を検証する方針だ。試行の時期や規模は未定。国内外の感染状況などを見極めつつ、インバウンドを段階的に復活させる。観光戦略実行推進会議が3日に決定した「感染拡大防止と観光需要回復のための政策プラン」の中に盛り込んだ。
インバウンドの回復に関して政策プランでは、「来年の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据え、感染拡大防止と両立させる形で、観光目的の国際的な人の往来の段階的な回復を図る」との方針を示した。
試行するパッケージツアーは、旅行会社、受け入れ地域などと連携して主催者の十分な管理のもとで行う。防疫措置では、日本が一部の国・地域との間で運用している出張などの短期滞在者向けのビジネストラックに準じて、専用車での移動、一般客との接触回避、PCR検査の実施などを徹底する。
感染症や旅行業などの専門家の意見を踏まえ、試行するパッケージツアーを選定。小規模で3密を避けた分散型であることなど、ポストコロナ時代に適した訪日観光メニューの開発を期待する。