アートで活性化 中国 貴州全域を旅の目的地に

  • 2022年12月22日

C/P 洋画家の由金(右端)は、魯迅美術学院視覚伝達デザイン科を卒業、香港、ソウル、ジュネーブ、北京、マイアミ、台湾で個展やグループ展を開催

中国現代アーティストと「アートで貴州を歩く」

 2022年、中国共産党貴州省委員会宣伝部の招きで、全国の優れた芸術家がオフラインの取材とオンラインの交流によって、「アートで貴州を歩く」という文化の饗宴に参加した。

 活動期間中、アーティストたちは貴陽市、遵義市、銅仁市、六盤水市、黔東南ミャオ族・ドン族自治州などを訪れて取材し、貴州省の都市や村、美しい自然のなかで中国文明の精神の鼓動や芸術の象徴を見つけるための視察をおこなった。

由金:山間部の古風で質素な美と現代アートの情熱との衝突を感じた

C/P 洋画家の由金(右端)は、魯迅美術学院視覚伝達デザイン科を卒業、香港、ソウル、ジュネーブ、北京、マイアミ、台湾で個展やグループ展を開催

 貴州省六盤水市の梅花山は山の形状が梅の花に似ていることからその名がついた。気候は涼しく快適で、風景は絵のように美しい。洋画家の由金と著名なソプラノ歌手の殷秀梅は、山や草木の息遣いを感じ、また創作活動をしている地元農民に出会った。「水城農民画は民間芸術の表現形式の影響を強く受けており、中華民族の美的文化の一端を見る人たちに提示している」と語る由金は、この古風で自然、強烈な色彩の芸術形式に親近感を覚え、大胆な色使いは彼の創作スタイルと図らずも一致しているという。彼にとって、異なるタイプの絵画と異なるタイプの芸術形式の融合は、しばしば1+1>2の効果を生み出し、芸術の創作を多次元的、多角的に考えることを可能にさせるという。

鄭路:歳月が集積した美を探し、広大な天地と対話する

鄭路(右):彫刻家、中央美術学院彫刻科の修士課程修了。2005年にL.V.M.H.ヤング・アーティスト・コンクール奨学金を得て、パリ国立美術アカデミーで学ぶ。北京、上海、香港、台北、ニューヨーク、シンガポールなどで個展やグループ展を開催

 赤水市で、彫刻家の鄭路は歌手の陳粒、程響とともに、驚くほど美しい自然を体験した。出発前、鄭路は芸術作品と一般の人々との関係について考えていたが、赤水市の青々とした森や竹林、水しぶきを上げる滝、曲がりくねった洞窟などで、彼は雄大な自然と直接対話する貴重な機会を得たのである。「神工鬼斧(神業と思える自然の景観)という言葉があるが、ここ貴州ではそれが一番しっくりする。ロジックと個性を持った偉大な地形の前では人間が作ったどんな芸術も見劣りする」。貴州の美しい風景による精神的な洗礼を受け、鄭路は今後の創作活動にインスピレーションを得た。「私の探求の道は芸術であり、それは自然に学び自然から与えられるものだ。人間の冒険は無限であり、人間の芸術に終わりはないのだ」。

任哲:現代美術を通して自然の純粋な美しさを体験し、竜と踊る

仁哲:彫刻家。清華大学美術学院彫刻科卒業後、アディダスのグローバル・ブランディングアーティスト。作品は故宮博物院、中国美術館などの機関や、国内外の企業、著名人などに収集されている

 貴州省銅仁市にある標高2572メートルの雄大な梵浄山は、国家自然保護区、世界自然遺産として、自然のなかで心を浄化させるには絶好の場所である。彫刻家の任哲は、山を登りながら梵浄山の魅力を十分に堪能し、頂上に到着すると、目の前に広がる素晴らしい景色にさらに驚かされた。「頂上に着くと、山が一望でき、空や自然がより近くに感じられる。これは実は自分の心と自然との対話の過程でもある」。また、任哲は石阡県で地元コーラオ族の民俗芸術を継承する人々と共に貴州省独自の「毛竜」を踊り、地元の人々の自身の文化に対する親しみと愛情を強く感じ、「毛竜という文化には村全体の幸せを祈る気持ちが込められているので、ずっと継承されていってほしい」と話した。

孫浩:貴州の自然の中に伝承される技術の美しさを見る

孫浩:水墨画家、中央美術学院中国絵画科卒業、北京印刷学院デザイン芸術学院で教鞭をとる。北京、香港、サンパウロ、シドニーで個展やグループ展を開催

 貴州省鎮遠は2千年の歴史を持つ古都で、随所に見られる灰色の瓦やレンガには、長い歳月の記憶が宿っている。毎年、ここでは竜を祭る儀式が行われる。伝統文化の表現に力を入れる水墨画家の孫浩は、この儀式を楽しみにしていた。有名な歌手である蔡国慶も孫浩の取材旅行に参加し、老職人と竜の彫刻技術の交流をし、地元の人たちとエキサイティングなドラゴンボートレースを楽しんだ。千年にわたり受け継がれてきた竜の文化は、今も依然として尽きせぬ生命力を湧き上がらせており、民族芸術に秘められた中華文明は時が経つほど新鮮に感じられ、孫浩の芸術創作に絶え間なくインスピレーションを与えてくれる。「竜は常に中国人の精神の象徴であり、有形でもあり、また無形でもある。竜は魂の中の本質であり、その面から言えばわれわれの創作は相通じているのだ」。

夏航:歩いて都市の多様な美しさを発見する

夏航:彫刻家、中央美術学院彫刻科修士課程卒業。スイスの高級時計ブランドMB&FやスイスKWCの共同ブランドアーティスト、北気電動自動車の共同ブランドアーティストを務めている

 貴陽市花渓区南部に位置する貴陽市青岩古鎮は、明・清時代には軍事の要衝だった。彫刻家の夏航は、古道を歩き、古い街の静けさを楽しみ、風習や民俗を鑑賞し、周囲の栄枯盛衰の跡に触れる。芸術は個人の持つ感情の真実の描写であり、ミャオ族の銀の装飾品、様々な種類の香ばしい軽食、それらは民間の息吹と多様性の美を帯びており、すべてが歩くこととグルメを愛する夏航の心と共鳴するのだ。「青岩古鎮では、現代と伝統の出合いか自然と人間の出合いかにかかわらず、全てが歩いて探す意味を持つ。探す中で得るものがあり、失望もあるだろうが、これらすべてが最高の答えだと思う」。

 5人のアーティスト、5つの刺激的なアートの旅。現代アートと貴州の民族文化とのバトル、国境や地域を越えた交流は、ドキュメンタリーシリーズ『アートで貴州を歩く』で生き生きと再現される予定。貴州への旅の準備はできましたか?

【記事提供:人民日報海外版日本月刊

 
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