アスコットジャパン(東京都港区、クリスチャン・ボーダー代表取締役社長)は6月27日、アスコット社が創立40周年を迎えたことを記念し、戦略説明会をオークウッドプレミア東京(東京都千代田区)で開き、これまでの事業の歩みや今後の事業展開を明らかにした。あいさつしたボーダー社長は、「ホスピタリティプレイヤーとしてより強く、急速に日本で成長していきたい」と意気込みを見せた。
アスコットはサービスレジデンスの先駆者として1984年にシンガポールで創業。短期宿泊、長期宿泊の両方に対応した柔軟な滞在スタイルの提供が強みで、現在は世界40カ国、220の都市で955施設を展開している。今後はインバウンド需要で滞在日数が伸びてきている中、“暮らすように泊まる”を体現した「ホテル・イン・レジデンス」の提供に力を入れる。
日本における今後のビジネス展開について、営業・事業開発本部の石丸栄一部長は、「日本に進出して24年。開業に必要なサポート体制は整っている」とアピール。新規開業については、「すでに22施設展開しているが、新宿、上野など首都圏だけでもまだまだチャンスがある。軽井沢などのリゾートエリアにも押し広げていきたい」との考えを示した。
成長戦略の一つとして、デジタルノマドやクリエイターなど、次世代の旅行者のニーズに沿った理想のコミュニティスペースを提供するブランド「lyf(ライフ)」についても展望を明かした。lyfのアデリン・プア開発ヴァイスプレジデントは、「2030年までに世界150ホテルまで拡大させる」と目標を掲げ、日本では福岡県、東京都に続く3軒目となるlyfを今年12月に渋谷に開業すると発表。今後はスキーやグランピング施設など、レジャー需要の高いエリアも視野に開拓を図る。
あいさつするクリスチャン・ボーダー社長