バス事業者などを傘下に持つみちのりホールディングス(HD、松本順社長)は10月27日、日立電鉄交通サービス(館岡司社長)の全株式譲受契約を親会社である日立製作所と締結したと発表した。取得金額は明らかにしていない。
日立電鉄交通サービスとその子会社、日立電鉄タクシーがみちのりHD傘下に入る。館岡社長は退任、松本社長が会長に就く。また、みちのりHDのグループディレクターを務める茨城交通の任田正史社長が日立電鉄交通サービスの社長を兼務する予定。
日立電鉄交通サービスの社名や運行路線、社員の雇用は当面継続される見通し。
日立電鉄交通サービスは茨城県北で路線バスや高速バス、貸し切り観光バス、レンタカーのほか、旅行事業などを手掛けている。資本金9千万円、従業員507人の規模。バス165台、レンタカー約200台を保有している。みちのりHDは茨城交通(水戸市)や関東自動車(宇都宮市)など八つの事業者を子会社に持っており、バスは約2100台を保有し、従業員約4200人の規模を誇る。
みちのりHDは、日立電鉄交通サービスのグループ入りで「茨城交通、東野交通、関東自動車、福島交通、会津バスグループと茨城県中央エリアから栃木県・福島県にかけて地続きとなり、相互連携で交通ネットワークの機能向上、インバウンド需要の取り込みによる観光誘客につながる」としている。