
MICEセミナー
日本コングレスコンベンションビューロー(JCCB)は1月27日、MICEセミナー「エリアマネジメントによるまちづくりと都心型エリアMICE誘致の取り組み」を東京都千代田区のDMO東京丸の内で開いた。講師はDMO東京丸の内事務局長で三菱地所開発推進部理事・エリアマネジメント推進室長の藤井宏章氏が務めた。
藤井氏はエリアマネジメントを「特定の地域において民間が主体となり、行政と連携しながら推進する、その地域の価値を高めるためのさまざまな取り組み」と説明。「地権者が集合体となることで行政と協議することができ、面としての価値向上が可能になる」とした。
NPO大丸有エリアマネジメント協会事務局長も兼務する同氏は、大手町・丸の内・有楽町地区の概要を「広さ約120ヘクタール、建築棟数約100棟、事業所数約4300、就業人口約28万人で、地区内に本社がある上場企業92社の連結売上高は約135兆円」と紹介。その上で、最大地権者でデベロッパーである三菱地所が街づくりをリードすることで、無味乾燥のオフィス街だったエリアをにぎわいのある最先端の街に育てあげることができたと述べた。
また「『まちをつくる』のはハードでできるが、『まちを育てる』のにはソフトが必要。人々がいきいき働き、楽しく過ごす、新たな価値を生み出すエネルギーにあふれる街が大事だ。これからの時代、大切なのは『就業人口』ではなく『交流人口』、人々の交流を活発化させて、まちをさらに活性化したい」と話した。
DMO東京丸の内は2018年11月に始動。丸の内ならではの都市機能の集積を生かした都心型エリアMICEの誘致促進・拡充を目的に、大手町・丸の内・有楽町エリアを中心としたMICE関連施設・サービスを提供する企業群で構成している。ワンストップのサポート機能を持つとともに、エリア全体のおもてなし力を上げ、国際MICE都市「Marunouchi」ブランドを確立し、MICEの誘致・開催を支援することを目的に活動している。
会員数は、正会員28団体、賛助会員3団体。会員のMICE関連施設規模は、ホテル客室数2682室、会議室・宴会場174室(4万4544平方メートル)、ユニークべニューが13べニューとなっている。新規ユニークべニューの開発・掘り起こし、プレ・アフターMICEエクスペリエンスの開発、地域資源の掘り起こしと周辺地域との連携などの活動を行っている。
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