はとバスは歌声喫茶のともしび(東京・新宿)と協力し、日帰りの温泉浴付き歌声喫茶ツアーを企画、参加者の募集を始めた。同社は昭和20〜30年代の懐メロを歌いながら東京を巡る、昭和懐古ツアーを実施しているが「今回はその第2弾となる」(同社)。
ツアーにはアコーディオン奏者が同行。東京を出発し、山梨県の石和温泉までの道中と、昼食と温泉浴(ホテル華やぎの章慶山)の後に合唱を楽しむ。「車内で歌集を配りリクエストを受け付ける。『青い山脈』などの懐メロから、『世界にひとつだけの花』といった比較的新しい歌までそろっている」という。
忘・新年会での利用も意識し、設定日は12月3、21日と1月19、31日とした。代金は昼食付きで8680円。
歌声喫茶は1950年代初めに誕生。客が一緒になって歌を歌うのが特徴。60年代には労働運動や学生運動の高まりもあって、連帯感を生む歌声喫茶は国民的ブームとなり、最盛期には全国で100軒を超える店ができたといわれる。
65年ころをピークにブームは去り、ほとんどの店が閉店した。ともしびは54年に開店し、最近では各地でコンサートを行う「出前歌声喫茶」も行っている。
第1弾の「あの歌この歌東京ドライブツアー」は3月の運行開始以来、毎回ほぼ満席の状態で、「現在まで利用者は6千人を超えた。昭和懐古、懐メロを題材にしたツアーはシニア世代などを中心に需要が見込める」としている。