これからの個人旅行で生き残るために 東武トップツアーズ 東日本国内企画センター長 岡本 章


東武トップツアーズ 東日本国内企画センター長 岡本 章氏

企画担当者 個人旅行販売の岐路に迷う

 コロナ禍という先の見えない長いトンネルをやっと抜け、再び明るい世界に飛び出した昨年。でもそこは以前と少し違った風景でした。東武鉄道の主要駅前にほぼ存在した弊社カウンター店舗は対面型営業スタイルの変化への対応を踏まえた機能統合により大きく減少。WEBよりもカウンター店舗が上回るシェアだったので、個人型企画商品FEELにとっては最大のお得意様を失った形です。WEBの大幅な拡販が待ったなしの急務となりました。

 筆者は入社以来個人企画ひと筋。と言えば聞こえはいいのですが、団体旅行がメインの旅行会社では、取り扱いも利益も乏しい個人企画担当は常に肩身の狭い存在。このまま尻すぼみになれば個人企画からの撤退は明らか。危機感が募り、今後の進路を迷いました。

 飛びついたのはマル契WEB。ちょうどパッケージ旅行用のJRきっぷを駅の券売機で受け取れるシステムの導入が予定されており、そのメリットを生かしたツアーを自社サイトに多数掲載しました。弊社では「スゴ得」と呼称しているこのシステムは、それまで後日回答していた宿や列車の空きがすぐに分かり、座席も選べてきっぷの郵送を待つ必要もないと、お客さまに大好評。数字は少しずつ上昇に転じていきました。

 職員はいわば企画屋。支持されると企画魂に火がつきます。宿泊施設の皆さまとの交渉を強化して選択肢を増やしたり、設定期間を細分化して施設の皆さまが低廉なレートを提供しやすくしたり、それまで制約のため設定できなかった地方発プランを拡充したりと、次々と工夫した結果、飛躍的に販売数は増加。昨年はコロナ前を大幅に上回る実績を残すことに成功、WEBのシェアは一気に70%近くまで膨らみました。対応してくれた職員と、WEB拡販戦略を担う部署には感謝しかありません。

 今後はさらなるJRツアーの拡充に傾注する一方、親会社である東武鉄道を利用したツアーの利便性向上も課題です。昨夏に運転を開始したスペーシアXは大好評ですが、お客さまには座席回答やチケット受け取りにお時間をいただくなどご不便をおかけしており改善が急がれます。またフリープランの販売が主流になっており、日光や鬼怒川の周遊型コースを期待するご要望にあまりお応えできていないのが実情です。弊社のWEB会員の皆さまは東武鉄道沿線在住の方が多い傾向もあり、東武の旅行会社ならではの品ぞろえを確保しなければ、選ばれる旅行会社にはなれません。

 OTAや最大手と戦っても勝ち目はありません。ニーズを重視すること。これが私たちの生きる道と信じ、まい進したいと考えています。

 

 
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