前号に引き続き、トレンドになっているオールインクルーシブ宿についてお伝えする。前号で、はやる理由としてホテル側のメリットとして「単価アップ」と「人手不足対策」の二つを紹介したが、三つ目の理由が「顧客満足度のアップ」である。顧客心理とは不思議なもので、後から料金を請求されると痛みを感じるが、宿泊代金にあらかじめ含まれていることで、逆に「アレもコレも無料で良かったね」という心理になる。つまり、顧客満足度が上がるのである。以上がホテル側としてオールインクルーシブに取り組むメリットである。
続いて宿泊者側の目線であるが、まずはお得感が挙げられる。(実態としては宿泊代金に含まれているのであるが)やはりアレもコレも無料というのは魅力的に映るものである。ただ、ここで1点注意が必要なのが、お客さまも賢いので、あまりに高いプライシングにすると当然、離反が起こる。アレもコレも無料でこのお値段なら泊まりたいと思うゾーンへのプライシングが肝となる。
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