【VOICE】観光産業活性化に向けて 桐生市長 荒木恵司氏


桐生市長 荒木恵司氏

モノからコト、そしてヒトへ

 桐生市は「西の西陣、東の桐生」として知られる「織物のまち」です。群馬県民であれば、誰もが知る郷土かるた「上毛かるた」では、「桐生は日本の機(はた)どころ」とうたわれており、歴史書「続日本紀」には、「714年にあしぎぬ(古代日本の絹織物の一種)を朝廷に納めた」との記述が残っております。

 本市には、日本遺産「かかあ天下―ぐんまの絹物語―」を構成する、県内の絹産業にまつわる13件の構成文化財のうち、県内最多の6件の構成文化財があり、織物の歴史と文化を伝える重要な役割を担っています。

 1年を通じて数多くの市民主催イベントが開催されており、日本遺産の構成文化財の一つ、「桐生市桐生新町伝統的建造物群保存地区」の散策と併せて、1日ゆっくりと市内観光を楽しむことができます。

 さらに夏には、「まちの宝」である本市最大のイベント「桐生八木節まつり」が開催されます。8月4日(金)から6日(日)までの3日間の日程で行われるこの祭りは、郷土芸能の八木節と、伝統的な祇園祭を中心とした祭りです。期間中、市内各所に設置される八木節のお囃子(はやし)を演奏する櫓(やぐら)の周りには、何重にも踊りの輪が広がり、人々の熱気と興奮に包まれます。この熱気を現地で感じ、踊りの輪に加わっていただくためには、今年4年ぶりの全面開催となる桐生八木節まつりにぜひお越しいただきたいと思います。

 本市の観光が将来にわたって継続的な発展を続けるためには、本市の認知度や魅力度向上による観光人口の増加を交流人口へとつなげ、観光を基軸とした産業・雇用の活性化につなげていくことが重要であると考えます。そのためには、歴史・文化・自然を背景にもつ代表的な観光資源はもとより、本市が誇るべき「日本遺産」を核とした観光や、数多くの市民主催イベントに見られる公民連携事業を観光素材として大いに活用していくなど、観光資源を多様に捉え、観光に対するニーズに柔軟に対応していくことが求められます。

 観光は、モノからコトに変化したといわれています。これからは、「あの人がいるから、桐生にまた行きたい」といった声が増えるよう、コトの中でも「ヒト」を大切にしたいと考えております。子どもたちによる観光ガイド「ジュニアアンバサダー」の養成を支援することはそのための取り組みの一つです。人材豊富な桐生市のヒトの魅力を最大限生かし、ヒトの魅力について発信していくことでまちのにぎわいを創出し、観光産業を盛り上げたいと考えております。

 

 
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