【VOICE】必要なのは既存の観光モデルからの脱却 ホリスティックサポート代表ネイチャーセラピスト 豊島大輝氏


ホリスティックサポート代表ネイチャーセラピスト 豊島大輝氏

「自然体験型のリトリート」で観光に依存しない宿づくりを

 千葉県南部の温泉旅館やグランピング施設、キャンプ場でリトリートを開催するとともに、個人としてもさまざまな宿の経営コンサルティングにあたっています。直近の事例では民宿から撮影スタジオへの業態変更を支援し、平日土日に関係なく売り上げが立つ事業モデルを構築しました。

 さて、私はネイチャーセラピストとしてリトリートやウェルネスツーリズムといった分野に、かれこれ20年以上関わっています。観光目的ではなくリトリートの拠点としての宿の活用を行ってきた立場で、ある意味では観光を「定点観測」してきた人間です。

 そこで見えてくるのは、有名観光地でもない限り「観光の拠点」としてのポジショニングをしている宿は非常に経営が厳しいこと、さまざまなしがらみの中で多くのお宿さんは、その既存の観光モデルからなかなか脱却できないことです。

 オーバーツーリズムが問題になるような有名観光地であれば、きっと人手不足や外国人観光客のマナーの管理など問題点は別の物になっていることでしょう。しかし集客そのものに難があるような場合であれば既存の観光モデルそのものを見直す時期にきているのではないでしょうか? 

 今後、世界のウェルネスツーリズム市場はコロナによるパンデミック以前の水準を上回ると予測され、2027年までの年間成長率は14.7%、支出は16.6%と予測されています(引用=琉球大学荒川雅志教授特別寄稿「ウェルビーイングを手に入れるウェルネスツーリズム」観光経済新聞)。

 目の前の現実だけを見て、社内で議論して実行する、毎日忙しく手を打っているはずなのに業績はジリ貧、こんな状態であれば視野が狭くなっているのかもしれません。

 今までの「既存の観光モデル」つまり、当館周辺には風光明媚な自然があります、温泉があり泉質も素晴らしく、おもてなしやサービスも満点、料理も最高です。しかし、よくよく考えたら全国どこも同じことを言っています。そうではない、単なる観光の拠点とは違った新たな地域や宿の魅力を作り上げていく時期にきていると思います。

 私自身がリトリート分野の先行者であることから、今では全国からリトリートやウェルネスツーリズム事業の相談が入っています。ご相談いただければ(電話090.3502.9574)私も全力で伴走しますので、これまでの観光モデルからの脱却を目指す事業者さんは、私と一緒に世界の潮流の方に乗っていきませんか?

 リトリートのガイド本「しつこい疲れがみるみるとれる!リトリート休養術」も出版しました。新しい観光モデルづくりの参考に、お役立ていただけたらうれしいです。


ホリスティックサポート代表ネイチャーセラピスト 豊島大輝氏

 
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