
紙ストロー(左)とピュアリーフエコ
気候変動への悪影響を抑制
1898年創業の老舗製紙メーカーの三菱製紙(東京都墨田区)は、オフセット印刷(版を使用した印刷方法)などに対応する用紙や、感圧、感熱、インクジェット含め大半の記録方式に対応するメディアの生産販売を主軸に展開する。
近年では、不織布、フィルターなどの機能材事業への転換を図るほか、FSC森林認証紙や脱プラ、廃プラに寄与する製品を取り扱い、SDGsの達成に貢献できるよう努めている。
その一つが、木材から生成されるパルプが主成分のエコな「紙ストロー」。パルプの活用により、「プラスチックの素となる石油原料の使用量を削減。気候変動への悪影響を抑制する」と同社。
外装紙は木の色に似た茶色の未晒(みさらし)クラフト紙を採用し、ナチュラルカラーを実現。「旅館・ホテルになじみやすい紙独自の風合いが癒やしの空間を演出すると同時に、環境活動への取り組みを宿泊客にアピールしてもらえれば」と話す。
同社が国内で販売する商品は、欧州、米国、韓国などの飲食店、カフェでの採用実績もある。
サイズは口径6×長さ210ミリ。衛生的な個包装タイプで、1箱2千本が基本。
同社では、さらに、日本で初めてポンプ式紙容器を採用したアルコール除菌液「ピュアリーフエコ」を昨年10月に発売。従来のプラスチック容器と比較し、石油資源を約55%削減することが特徴で、植物性由来のエタノールとグリセリンを使用した除菌液とした。
パッケージのデザインは自然をテーマに柔らかな印象で、宿泊施設のロビーや客室に置いても景観を損なうことはない。
また、捨てる際は、燃えるごみとして廃棄可能。
製品ラインアップは、プッシュボトル600ミリリットルと、つけかえボトル600ミリリットルを取りそろえた。
紙ストロー(左)とピュアリーフエコ