厨房の清掃の改善を支援
ユニセル(山口県岩国市)は、1975年4月に、帝人の開発部として設立。以来、独自の不織布製法を継承し、世界で唯一の方法で長繊維不織布の製造、販売をしている。
同社では、昨今のHACCP義務化に合わせて、厨房の清掃の改善を支援するグリストラップ清掃用油吸着不織布シート「オルソーブパワークリーン」の活用を旅館・ホテルに対して呼び掛けている。
オルソーブパワークリーンは、合成樹脂の中で最も疎水性の高いポリプロピレンを原料に用いたことで、水を吸うことなく、油脂類だけを吸着することができ、長時間浮かべても沈まない点が特徴。焼却しても有毒ガスは発生しないという。
さらに、帝人特有の「バーストファイバー製法」で開発された特殊な繊維で、表面積の広い、多孔質な繊維構造を有す。
そのため、「自重の25倍以上という高い油吸着性を発揮。同じ素材の他社製品と比べてみても、性能の高さは一目瞭然」と同社。
使い方は簡単で、シートを油分離槽に浮かべて、油脂類がたまったら取り出して捨てるだけ。これ1枚だけで約1.3キログラムもの油脂類をぐんぐんと吸着する。「非常に高い油吸着性能を発揮し、取り替え回数が少なく済み、物的コストと作業コストを削減する。導入先の食品工場においても、清掃作業の効率化を図れた」と話す。
また、長繊維不織布をシート化したことで、ゴミになる懸念を払拭(ふっしょく)する。ほかにも、シートがふたとしての役割を担い、厨房で発生しやすい悪臭を抑制し、害虫を寄せ付けない。
同社では現在、オルソーブパワークリーンの認知度向上に向けて、活動しており、「サンプルの要望などお気軽にご連絡してもらえれば」という。
オルソーブパワークリーンの繊維形態