民泊は最大160軒、320人受け入れ
高知県東部地域は、南は太平洋に面し、北は四国山地を背に自然に恵まれ、かつては1次産業で潤っていました。しかし、人口はここ10年間で約17%も減り、高齢化が進んでいます。産業の担い手の若者も地域を離れるようになり、このままでは地域の存続が危ぶまれます。また、将来、来るといわれている「南海地震」とも向き合って生活しなければなりません。
マリンスポーツ体験が充実
この地域は、ほとんどの市町村が太平洋に面しており、多くのマリンスポーツが楽しめます。奈半利町では、カヤックに乗りながら、70種類もの色とりどりのサンゴを見ることができます。
サーフィン選手権がよく開催される東洋町では、運がよければ、プロのサーファーの指導でサーフィンができます。遠浅の海で波のコンディションも良く、初心者でも安心して体験できます。また、水泳が苦手な方にも安心して海を楽しめるのがパドルボートです。ボートの上に立って漕ぎ進めば、普段とは違う海の景色が楽しめます。
室戸岬周辺では、ジオパークに囲まれ、人懐っこいイルカといっしょに泳いだり、シーカヤック、スノーケリングも楽しめます。また、日本初の津波避難シェルターや避難タワーなどを生かした防災学習も行っています。
本場で作って食べるカツオのタタキ
海、山、川の自然の恵みは豊かな食をもたらしてくれます。カツオのタタキの本場である高知で、地元の「おんちゃん」にならって作ると、熱々のカツオのタタキを食べられます。高知東部ならではの「ゆのす」を使った田舎料理も好評です。
地域の課題を交流で解決
メインとなる民泊では、農業や漁業などさまざまな家業を体験することができます。受け入れ家庭は、平成30年3月末で160軒、320人の受け入れが可能です。野菜を収穫して、近所の直販所に出荷をしたり、近くで釣った魚をさばいて晩ごはんにしたり、薪でごはんを炊いたり、五右衛門風呂に入ったり、夜、蛍を見に行ったりなど、それぞれの地域や家庭ならではの田舎体験を満喫することができます。
田舎生活を体験した子どもたちからは「また、いつか絶対戻ってきたい」「嫌いだったナスを食べられるようになった」のような声があり、受け入れ家庭からは「また受け入れをしたい」「もっと時間が欲しかった」と大変好評でした。
地域ではこれらの取り組みを磨き上げるため、受け入れ家庭や体験プログラムの事業者、宿泊施設、市町村の担当者などが集まり、事前打ち合わせや衛生研修、振り返り会などを行っています。
コーディネート組織の高知県東部観光協議会は、広域9市町村の官民と県で立ち上げた組織で、スタッフには旅行会社出身者や行政職員がいます。地域が一体となって受け入れを進め、旅行会社向けのモニターツアーの実施や、事業者のインストラクター研修、体験プログラムの磨き上げなどの支援も行い、受け入れ態勢の強化に取り組んでいます。
高知県東部観光協議会
〒784‐8501 高知県安芸市矢ノ丸1‐4‐40
安芸市役所内
TEL 0887‐34‐0866 FAX 0887‐34‐0865
E-mail:tobukochi@vesta.ocn.ne.jp