【高校教育旅行特集】「一島一校」の受け入れ 国境の離島から日本を考える(長崎県・五島市)


民泊は最大120軒の受け入れが可能

 長崎県五島列島・福江島を中心に、11の有人島と52の無人島からなる五島市。美しい海と豊かな自然があふれ、四季を通じて釣りや山海の味覚が楽しめます。

 古くは遣唐使の寄港地として海外交易の拠点として栄え、またカトリック信仰の地として数多くの教会が点在。さらに倭寇や空海の伝説が残り、城郭や武家屋敷など歴史文化遺産も豊富です。

 2018年7月には五島市の二つの構成資産を含む「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産として登録されました。

 400人受け入れが可能な民泊

 五島市では現在、豊かな自然と多様な農林漁業の営み、歴史や文化を生かした体験交流型教育旅行の受け入れを推進しています。「五島感動しま旅!」と銘打った一連のプログラム群でこだわっているのは、「ほんもの体験」であることです。

 ほんもの体験の根幹は、島の暮らしをどっぷりと体験する民泊です。市内全域で最大120軒400人の受け入れが可能で、生徒の皆さんをお客さまではなく家族の一員として迎え入れます。

 体験は、民泊先などで受け入れ家族と一緒に過ごす家業体験、島ならではの漁業体験、豊かな自然を存分に楽しむ自然体験など多様なプログラムがございます。

 日本の縮図としての五島

五島感動しま旅!では、五島ならではの魅力を実感してもらうとともに、五島が抱える課題についても考える、教育効果を意識した体験プログラムを設計、展開しています。

 五島の魅力としては、(1)「しま」ならではの自然(2)豊かな海と漁業・魚食文化(3)教会と世界遺産・日本遺産―があります。

 離島ならではの自然体験や漁業体験(防波堤釣り、船釣り、定置網、刺し網、地引網、すけ漁、灰ダコ捕り、ウニ割りなど)、魚さばき体験などを実施しています。

 五島の課題としては、(1)「日本の縮図」としての五島(過疎高齢化)(2)「国境離島」としての五島(担い手不足)(3)「観光小国」としての五島(観光産業全般の低迷)―の三つが挙げられます。

 五島市では高齢化が進み、高齢化率は40%に迫る勢いです。民泊受け入れ家庭の多くは高齢者世帯です。交流を深める中、ありのままの五島と、その先にある日本の課題について考えるよい機会になります。

 プラス半日を民泊先で一緒に過ごす「ふれあい交流体験」(家業体験)も推奨しています。島民との交流に力点を置いたもので、移動の手間が省け、昼食もセットにできるため、人気となっています。

 高校モデルコース

 長崎平和学習と五島民泊が定番のコースです。民泊1泊の場合は、ふれあい交流(家業)体験を組み合わせることで深い交流を目指します。民泊2泊の場合は、中日の午前か午後にクラス全体でできる漁業体験などを組み込むことで、生徒同士の交流も深められます。

 五島市の強みと特徴

 民泊と海を主舞台にした体験、さらに地区ごとに他校受け入れのない「一島一校」の受け入れポリシー、そしてカラーテープの舞う島ならではのお別れの光景など、五島ならではオンリー1のおもてなしが強みです。

民泊は最大120軒の受け入れが可能

五島市観光協会|ようこそ長崎県五島市へ

 


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