日本は世界中の人々を、自信を持って迎え入れられる幸せな国である。
南は沖縄から北は北海道まで、細く長く伸びた地形に800メートル~3千メートル級の山々が連なり、その谷あいには澄んだ豊かな川が流れている。
この国は温帯に属するため、四季の変化が比較的はっきりしている。
1年を通して乾期と雨期しか区別されない熱帯や、春や秋を感じることが少ない寒帯とも違い、日本は四季折々にそれぞれに自然の恵みも豊かである。
春は大地がいっせいに芽吹き始め、エネルギーに満ちた食材が生み出され、夏は澄んだ川に鮎や川ガニ、大地にはみずみずしい作物が実る。
秋は木々の色が変わり、木の子、木の実が待ってましたとばかりに顔を出し、豊穣の季節となる。冬は雪景色の中で、身体を温めてくれる食材で鍋などの料理を楽しむことができる。
海の恵み、山の恵み、大地の恵みをいっぱいに受け、滋味あふれる豊かな食材で料理ができるわれわれ日本のシェフは本当に幸せである。
どの季節も素晴らしく、世界中の人々は四季折々の美しい風景と、美味極まる食材に必ず魅了されるはずだ。
自信を持って外国人観光客をお迎えしたい。「ようこそ日本へ!」
(国際観光日本レストラン協会理事 日本料理天近、近澤秀安)