【道標 経営のヒント 171】ライフスタイル型ホテルに学ぶ タグ広告プランナー 宮坂登

  • 2018年12月26日

 今年はどんな方々とお会いできるだろうか。新年を迎えるたびにそんなことを思う。
「会う」ことが大切で、相手の顔を見ながら会話することを主義としている。そうしないと何も始まらない。昨年、京都の料亭から仕事の依頼があった際にも出向いて料理長と直接対話しながら今後へのビジョンを共有した。料理長の表情、声、目の動き、仕草、それら全てから思いの強さや熱意が伝わってくる。人と会うことの醍醐味(だいごみ)だ。

 ちょうど紅葉の時期。どこに泊まろうかとネット検索していたら、京町屋の宿泊施設が増えていることに気付いてあれこれと思案した。予約が取れず、結局ホテルに宿泊したが、その料理長にお聞きしたところ何軒かの京町屋を紹介していただけることになり、チェックイン前の時間に内部を拝見させていただいた。

 宿泊スタイルは一棟貸しで片泊まり。リノベーションされた京町屋は坪庭が設けられ、味わいのある古建具や高品質なアメニティ、設備を整えた快適空間になっており、次回はぜひここにと心が動いた。単なる宿泊施設ではなく、古都京都での新しい宿泊スタイルを楽しんでほしくてオープンしたんですと宿のオーナーがおっしゃっていたが、昨今話題を呼んでいるライフスタイルホテルの範疇(はんちゅう)に入るのだろう。帰京後、都内で相次いで誕生しているライフスタイル型ホテルを訪ね歩いてみたら、どのホテルも泊まること以外の付加価値をコンセプトに、例えば社会貢献、地域との交流、各種体験教室など、今までのホテルにはなかったようなさまざまなテーマや仕掛けが凝らされていて興味深い。空間造りの面白さにも目が行く。

 イメージが画一的で個性がないと思われる宿も、空間の大がかりなリニューアルをしなくてもアイデア次第で新しい個性を身にまとうことができるのではないかと思った。

 ではどんなアイデアがいいのか。10年ほど前、イタリアのフィレンツェにある専門学校の広告のお手伝いをしたことがある。その学校で行われているのは、アート、工芸、デザイン、料理、ファッション、宝石、絵画修復などルネッサンス期から息づくイタリアの職人技を身に付ける各種プログラムで、世界中から留学生を集めている。

 宿での催事や体験教室というとその内容を想像できるが、思い切って宿にそんなプログラムを持ち込むのはいかがだろう。留学期間は週間単位からで、実際に社員を留学させ何かを身に付けさせることで、宿の新たな魅力にもなる。決して無謀なことではない。新年だから新しい挑戦として提案したい。

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