日本旅行は18日、小谷野悦光副社長(62)の社長就任を発表した。今月26日の定時株主総会、取締役会後、正式に就任する。会見した小谷野氏は、「抜本的構造改革を、スピード感をもって行う」と所信を述べた。
小谷野氏は1982年国鉄入社。国鉄の分割民営化で87年にJR西日本入社ののち、01年10月に日本旅行入社。営業企画本部国内担当部長、取締役兼執行役員経営管理部長などを経て20年3月副社長に就任。営業企画本部長、デジタルイノベーション推進本部長、事業共創推進本部長などを兼務する。
小谷野次期社長は、同日発表した中期経営計画「TRANSFORM(トランスフォーム)2025」の見直しに触れ、「マーケットがコロナ禍以前に戻らないことを前提に、変化に対応した抜本的構造改革をスピード感をもって進め、生き残りと持続的成長に取り組む」と述べた。
退任する堀坂明弘社長(65)は特別顧問に就任する。堀坂社長は「抜本的な構造改革は新たな体制のもとで行う必要がある。(小谷野氏は)経営企画、営業面を長く取りまとめ、コロナへの対応も私を強力に支えてもらった。後事を任せるにはこれ以上の人はいない」と交代の理由を述べた。
堀坂氏は16年6月から約5年間社長を務め、17年から4カ年の中期経営計画「VALUE UP(バリューアップ)2020」を推進。インバウンドの強化など同社グループの収益基盤の強化に尽力した。
会見でグータッチする堀坂社長(左)と小谷野次期社長