
前回に引き続き、すぐに取り組める人材採用・定着化のための対策テクニックを紹介しよう。
人材不足のために、せっかくの増収のチャンスを逃してしまったり、口コミ点数が下がってしまったり、再生プランが達成できなくなったりという問題が日本各地で起きている。検討に時間を費やすのではなく、今できることをすぐに取り組もう。
■従業員満足度アンケートを実施して対策すべきポイントを把握する
旅行エージェントの顧客満足度調査(口コミ評価)と同様に、従業員満足度アンケートは自館の労務管理の強み、弱みを正確に把握し、対策を講じるのに有効な手段である。
従業員満足度アンケートの項目は会社満足度、仕事満足度、職場満足度、待遇満足度がそれぞれ測定できるよう網羅的に設計すると良い。質問項目は30~40項目程度が目安となる。
選択肢は5段階(大いにそう思う、ある程度そう思う、分からない、あまりそう思わない、全くそう思わない)とすると項目ごとの評価が見えやすい。また、自由回答欄を大きく設けて率直な意見や要望を書いてもらうと人材採用・定着化対策のヒントにもなるだろう。
・会社満足度=経営理念や方針に対する共感、将来性、風通しの良さ
・仕事満足度=自部門の目標や方向性に対する理解、仕事への適性、成長実感、仕事への好感、役割責任、仕事量の適切さ
・職場満足度=上司の指導、育成、上司の現場把握、コミュニケーション、目標達成意欲、ノウハウや知識の共有、部門方針の明確さ、チームワーク、意見を取り上げる仕組み、ハラスメントへの対応
・待遇満足度=給与水準、労働時間、福利厚生、教育研修制度、住環境
従業員の本音を引き出すためには、無記名として匿名性を担保すると良い。
アンケートのサンプルをご希望の方は、本紙読者限定でメールにて無料提供させていただく。小職(aokiy@y-bc.co.jp)宛に「従業員満足度アンケート サンプル希望」とタイトルを付けた電子メールを送信してほしい。
(山田ビジネスコンサルティング事業企画部部長)