【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 635】インボイス制度の賢い対応法1 青木康弘

  • 2022年11月9日

 いよいよ来年10月1日よりインボイス制度が導入される。インボイス制度とは、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式をいう。消費税の申告は会計事務所に任せているので知らなくても問題ないと考える事業者が多いが、今回の制度改正は旅館・ホテルの日常業務にも大きな影響を与えるものである。

 また、情報システムの改修も必要となってくる。今のうちから理解を深め準備を進めておきたい。今回コラムでは、インボイス制度の賢い対応法について説明しよう。

 インボイスとは、適用税率や消費税額等が記載された請求書や納品書、領収書、レシート等をいう。これまでは、一定の条件を満たした請求書や領収書等があれば、消費税の納税額を減らすことができた。

 消費税は、原則として、売り上げに伴う消費税から仕入れに伴う消費税を差し引いた額を納税する。仕入れ代金の請求書や領収書等があれば、仕入れに伴う消費税を計上する根拠資料にすることができたのである。しかし、インボイス制度導入後は、原則として税務署に登録したインボイス発行事業者(適格請求書発行事業者)が発行した請求書や領収書等でないと仕入れに伴う消費税の根拠資料として使えなくなる。

 例えば、売上高1億円(消費税1千万円)、経費支払い6千万円(消費税600万円)とする。従来であれば、消費税の納税額は、400万円(売り上げに伴う消費税1千万円―仕入れに伴う消費税600万円)である。

 インボイス制度開始後に、インボイス発行事業者以外から仕入れを行うと仮定してみよう。経費支払い6千万円のうち、インボイス発行事業者から4千万円(消費税400万円)、それ以外の事業者から2千万円(消費税200万円)としよう。この場合の消費税の納税額は、600万円(売り上げに伴う消費税1千万円―仕入れに伴う消費税400万円)となり、従来と比べて200万円も増えてしまうことになる。

 もちろん簡易課税制度の利用の有無や仕入れ取引の内容等により、仕入れに伴う消費税として認められる範囲は異なる。また、経過措置としてインボイス発行事業者以外から仕入れても一定割合は仕入れに伴う消費税として認められるが、これまでよりも多く消費税を納税しなければならないケースが増加するだろう。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

 
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