【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 622】新型コロナ対策の功罪1 青木康弘

  • 2022年7月29日

青木氏

 コロナ禍においてマスクは必須のものとなった。施設で働くスタッフは感染防止対策として終日マスクを利用しているが、マスクを利用しているがゆえに運営上の問題が発生しやすくなった。これまでは客数が少なく大きな問題に発展することはなかったが、夏休みを控え稼働率は上昇傾向にある。クレーム発生、口コミ評価低下につながるリスクがあるのでしっかりと対処したい。

 今回コラムでは、新型コロナ対策として行われているマスク常用により発生する問題と対応策について説明したい。

 まず、悪臭をスタッフが気づかないという問題である。清掃スタッフがマスクを常用していると、臭いの発生を見落としがちになる。例えば、洗面台に前のお客さまが臭いの強い液体を流した場合でも気づかないことがある。特にコロナ禍において稼働率が低下している施設の場合、S字トラップの封水切れにより臭いが上昇してくることがある。

 館内や客室のランドリーも臭いの発生源となりやすい。日常清掃でフィルターやパッキンの手入れをおろそかにしていると臭いが残ってしまう。マスクをしたスタッフには気づきにくいが、お客さまの洗濯物に臭いが移ってしまい不快感を与えることになる。

 清掃時にスタッフが使う掃除機も臭いの発生源になる。フィルター交換をしていないと、客室内に臭いをまき散らすことになる。当の本人はマスクを使用しているので気づかないが、お客さまは客室内でマスクをとっているので臭いが残っている場合には不快感を与えることになる。

 館内着や枕、枕カバー、タオル、茶器も臭いの発生源になる。特に男性向けのサイズで古くなっている館内着や男性が使用した枕や枕カバーは特有の臭いが残っていることがある。タオルや茶器も湿気が残っている場合に臭いが発生しやすい。マスクをしたスタッフには気づきにくいが、敏感なお客さまには不快感を与えることになる。

 政府の高付加価値化事業によって、客室単価向上を目的とした露天風呂付き客室への改修が相次いでいる。臭いは高単価客室を利用するお客さまほど気にする傾向にある。経営者の気づかないところで新たなクレームが発生することのないように臭い対策は徹底しておきたい。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

 
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