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青木氏
新型コロナの再燃により、ゴールデンウイーク明けから休館を余儀なくされている施設は少なくない。いつ終息するのかと気をもむ日々を過ごすのは辛いものである。今回コラムでは休館中でも取り組める施策を紹介したい。気心の知れた仲間と一緒に取り組むと良い。今のうちから準備した施策がアフターコロナにおいて大きな成果を生み出すことを期待したい。
1、複数の施設が連携して企業誘致を行う
緊急事態宣言の中でもワーケーションを実施しているビジネスマンは少なくない。都会の混雑を避けて地方で業務を行う人は、さらに増加すると考えられる。ワーケーション普及にあたって障害になるのが、企業側の理解と受け入れ態勢だ。
同じ地域の複数の旅館・ホテルがワーケーションに前向きな企業と法人契約して、オフィスや住環境を提供することをお勧めする。地域によっては雇用する従業員数や賃料に応じて補助金を支給する自治体もある。
一つの旅館・ホテルで実施してもニュース性に乏しく事業化は難しい。複数の施設で協力して、分散型ワーケーション施設といったコンセプトで展開し、著名企業の支店開設までこぎつければ注目度を高めることができるだろう。
2、アーティストと連携したイベントを行う
旅館・ホテルの同業者と議論をいくら重ねても、これまでの発想を超える企画を立案することは難しい。まちづくりや地域振興に関係がありながらも、全くの異業種と連携すると斬新なアイデアを生み出すことができる。
例えば、地元のアーティスト(陶磁、木工、ガラス、漆、革、竹、金属、染色、染織、七宝、紙、貝などの素材を利用した工芸家)と連携して、旅館・ホテル発のオリジナルブランドを発信すると注目を集めることができる。複数の施設で協力して、同じテーマのアートを展示すればニュース性も高まるだろう。コロナ終息後の取り組みになるが、温泉巡りと一緒に、各館のアート巡りをしてもらうのも面白い。
コロナ禍に苦しむ今だからこそ、未来への1歩につながる取り組みを仲間と一緒にチャレンジしたい。
(アルファコンサルティング代表取締役)