【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 527】アフターコロナ時代に取り組むべき施策9 アルファコンサルティング代表取締役 青木康弘

  • 2020年7月24日

 前回に引き続き、アフターコロナ時代に取り組むべき施策について紹介しよう。新型コロナウイルスの感染抑制を目的とした強烈な自粛要請や衛生指導は、消費者の生活様式や価値観、嗜好を大きく変えてしまった。従前のコンセプトや運営方針、商品サービス、ハード設備では宿泊者の満足が得られない可能性がある。早めに対策を講じて良いスタートを切りたい。

 14、インバウンド向け施設の業態転換を検討する

 県民割やGo Toキャンペーンの効果もあり、国内観光客をターゲットとする施設の業績は回復基調にある。一方で、インバウンドを主なターゲットとしている施設は引き続き厳しい状況が続いている。他館との差別化を狙って、個性的な間取りや内装、コンセプトとした施設ほど苦戦を強いられているのが実情だ。入国制限の解除時期が見通せない中、休業や低稼働により資金流出が続いている施設は業態転換を検討することをお勧めする。

 業態転換を検討するにあたって、いつまでに決断が必要か時間軸を明確にしよう。自社保有の直営物件であったり、保有者が賃料減免や延納について協力的であったりする場合には、しばらく休業を続けながら環境変化を見極めることをお勧めする。半年先、1年先にインバウンド回復の兆しが見えてから既存路線を進むのか、業態転換を図るのか判断しても遅くはない。

 自社保有であっても賃貸しているオペレーターが事業継続困難となっていたり、保有者との賃貸条件交渉が難航したりしている場合には、経営体力のあるうちに業態転換を検討したい。顧客ターゲットをインバウンド以外に変更するだけでなく、商業施設やシェアオフィス、SOHOなど用途転換も検討したい。固定観念にとらわれず、立地やハード設備のみに着目して、どのような用途が最適かゼロから再検討することをお勧めする。

 宿泊主体型ホテルならば、連泊・長期滞在ホテルやサービスアパートメント、マンスリーマンションへ業態転換しようと考える企業もある。検討の際は立地や周辺環境、客室面積、付帯設備、電気設備、転換費用などをよく精査し、成り立つかどうか投資・収支シミュレーションを行うことをお勧めする。業態転換したためにさらに業績が悪化してしまったと後悔しないように、しっかりと検証を行ってから実施したい。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

 
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