【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 502】2020年に持続的成長するための指針3 アルファコンサルティング代表取締役 青木康弘

  • 2020年1月8日

 前回に引き続き、変調が懸念される2020年においても持続的成長するためのポイントを紹介しよう。19年はインバウンドの減速基調、客室の供給過多による足元の稼働率低下、金融機関の態度硬化が見られるようになった。変化に対応できず足をすくわれないよう気を付けたい。

 5、施設間の協力関係を築く

 魅力あふれる独立資本の旅館・ホテルは多いが、その強みが売り上げ、利益につながり、経営者、従業員の労に見合う対価が得られているとは言い難い状況にある。卓越した素晴らしい料理を提供するノウハウを有していても、人材不足、経費過多のために存亡の危機に立たされている施設がある。一方で、ハード設備が立派ながらも料理ノウハウやおもてなしノウハウがないために集客に苦戦している施設がある。

 このような施設同士で積極的に協力関係を構築していくことをお勧めする。小職の関与先でも、ある旅館のシェフに別の某施設の料理レシピの策定や指導、厨房レイアウトの見直し、人材採用等をサポートしていただくことがある。業務内容や契約条件を整備し有償で依頼することで、成果に結びつけやすくなる。

 料理以外にも、ウェブマーケティングや人事、総務、経理、システムのカスタマイズ等も複数施設一括で商談すると価格交渉しやすいので検討してみると良いだろう。

 6、業態転換により単価アップを図る

 一部のチェーン店を除き、低単価路線の施設は、経費上昇によってますます低利益に悩まされることになるだろう。例えば老人会はグループサイズ、予算とも縮小傾向にある。老人会をターゲットとしている施設は、同じ経営努力でも年々売り上げが低下していく可能性が高い。過去20年程度の顧客属性別の売り上げ、客単価の推移をチェックして、今後の見通しを予測することをお勧めする。

 20年以降も安定的な集客、客単価の確保を狙っていくならば業態転換を図ることをお勧めする。近隣施設や成功事例を鵜呑(うの)みにするのではなく、ターゲット客層や客室単価、マーケティング手段をよく検討することをお勧めする。リニューアル投資が必要な場合は、過剰投資にならないよう投資回収年数を冷静にチェックして取り組みたい。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

 
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