【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 431】働き方改革法への対応1 青木康弘

  • 2018年7月10日

 働き方改革法が先月6月29日に成立した。罰則付きの残業時間の上限規制、年次有給休暇の取得義務、勤務間インターバル制度導入の努力義務、同一労働同一賃金など、旅館・ホテルの運営方法を根本から見直さなければならない制度改正が多い。早いものは来年4月1日より施行される。対応が遅れれば、人材採用や定着化になおさら苦戦することになる。今回コラムでは、働き方改革法への対応について具体的なポイントを紹介しよう。

(1)中抜け勤務制からシフト制への見直し

 食事の評価が高い旅館・ホテルは中抜け勤務を前提に勤務体系を取りがちであるが、働き方改革法が施行されると今までのような運営は難しくなる。中抜け勤務からシフト制への転換を取り組んでみよう。具体的なステップは次の通りだ。

 まず、スタッフの必要投入量について現状分析をしてみよう。部門ごと時間帯ごとにスタッフの必要人数を測定する。他の時間帯でもできること、お客さまを待機している時間は含まない。あくまで、スタッフの対応が必要な時間と人員数をカウントする。

 次に、ピークカットの方法について検討してみよう。スタッフの必要投入量が多い時間帯と少ない時間帯との差が大きければ大きいほど必要な人員数は大きくなる。時間帯ごとの必要投入量をグラフ化すると、鋭い山形になる時間帯(ピーク時間)が複数あることが分かるので、その時間帯をなだらかにする(ピークカットする)方法を検討しよう。例えば、館全体のピーク時間にやらなくても良いことは他の時間帯に対応するよう業務を見直したり、お客さまの食事時間を分散したり、営業時間を見直したり、パートスタッフが対応したりなどの対策が考えられる。

 最後に、ピークカットした時間帯別の必要スタッフ投入量に合わせてシフト表を作成してみる。正社員であれば公休数に応じて1日7時間または8時間単位で人員を当てはめてみてシフトパターンを作成しよう。当然のことながら一つの持ち場で連続して8時間分の業務があるとは限らない。その場合にはマルチシフト(時間帯によって複数の持ち場を担当する形態)を検討しよう。シフトパターンが決まったら割り当てられた業務をこなせるようトレーニングを行おう。

(アルファコンサルティング代表取締役)

関連する記事

打倒中国に燃えて一喜一憂したジャカルタで開催されたアジア大会。日本は中国に次いで2位の成績、久しぶりに韓国を金メダル数で上回った。強化策が実を結び2020の東京オリンピッ…

続きを読む

三方よしの名物イベント「和倉温泉~春花火~」 石川県の和倉温泉旅館協同組合は平成29年度から、春の花火イベントを開催している。従来の冬から時期と打ち上げ場所を変更。「お客…

続きを読む

台風21号は徳島県南部に上陸し、近畿地方に再上陸した。暴風雨により、鉄道、高速道路、航空も全てストップする事態も起き、甚大な被害をもたらした。中でも、瞬間最大風速が58メ…

続きを読む

新聞ご購読のお申込み メルマガ申し込み

注目のコンテンツ

観光経済新聞の人材紹介

  • 旅館・ホテルの人材不足のお悩み無料相談はこちら

17年度「部門別・旅館ホテル100選」(2018年1月20日発表)

  • 「料理」「サービス」「風呂」「施設」「雰囲気」のベスト100軒

第31回「にっぽんの温泉100選・選んだ理由別ベスト100」(2018年1月1日発表)

  • 「雰囲気」「泉質」「見所・体験の充実」「郷土の食文化」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

第31回「にっぽんの温泉100選」発表!(2017年12月16日発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位別府八湯

2017年度「5つ星の宿」発表!(2017年12月16日発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」は?
Visit Us On FacebookVisit Us On TwitterVisit Us On InstagramVisit Us On Youtube

温泉エッセイスト 山崎まゆみさんが来社!